<公開保育レポート>11/27 認定こども園こおりもと保育園
南九州担当の髙本です。
11月27日(水)に、宮崎県都城市の認定こども園こおりもと保育園にて公開保育を開催いたしました。
認定こども園こおりもと保育園は、令和2年に公立園から私立園への民間移管後、現園長先生をはじめとする先生方がチームとして結束し、主体性保育の在り方を考えながら保育環境の大改造を行うと共に、遊びを中心とした主体性保育への変革を遂げ、現在に至ります。
そんな中、子どもの遊びの選択肢をより広げるためにICTを保育環境に取り入れられました。
遊びの中にICTを導入することで創造力や表現力を上手に引き出し、子どもたちがより主体的に遊びに取り組める環境づくりを実践されています。
環境づくりの一つとして取り入れたICTが実際にどのような遊びに活用されているのでしょうか。
当日の様子を、レポートでお届けします。
地域の作品展で、ICTを取り入れた作品づくりにも注目です!
はじめ、受付のテーブルに5本のみ置かれていた色水。するとそれに興味を持った子がせっせと他のところからいろんな色の色水を運んで来てくれて、品ぞろえ豊富なジュース屋さんの始まり。早速お客さんをおもてなししていました。
作品展×ICT「きっつ」
11月に開催された地域の作品展にて、ICTを活用した作品を作りました。
今回のテーマは「動物園と水族館」。
廃材を使用し工夫して、楽しそうな動物園が出来上がりました。
皆さんにクイズです!どの作品がICTで作ったものでしょうか??
きっつの「Goccoどうぶつえん」というアプリで、タブレット上でゾウに自分たちで好きなペイントをして印刷・組み立てをして、オリジナルペーパークラフトの完成です◎
このように、デジタルとアナログの融合でより自由な表現ができています。
同じく作品展でICTを活用し、水族館も作りました。
きっつ「アートポン!」のアプリでは、紙に描いた絵を撮影すると上の画像のように画面にそのまま投影することができ、絵が生きているように動き出します。
当日もお絵描きコーナーにあるモニターに、子どもたちの描いた絵が投影されていました。
道具としてのICTの活用
室内だけではなく、園庭にもタブレットを持っている子どもの様子がいくつか見られました。
ICTを取り入れていく中で、園にあるハサミやクレヨンのように「道具」として、自然と子どもたちが選び取る手段の一つとなっているようです。
こおりもと保育園ではタブレットをコーナーに設置していますが、そこには「予約ボード」も置かれています。
ボードの右側の時計が開始時間、左側が終了時間なのですが、子どもたちからタブレットを使用したい際に先生に声を掛けて、「何に使いたいのか」「時間はどのくらいにするか」など先生とコミュニケーションを取りながら予約しています。
すると自然と他の活動でも時間を意識するようになったり、タブレットをどのように使っているのか先生方もよく把握できるようになったそうです。
その他にも、室内にはおままごとコーナー、LaQコーナー、製作コーナー等環境が充実していて、子どもたちが自由に選択し広く遊びを展開できる仕掛けがたくさんありました。
子どもたちや先生が園に欲しいと思ったものを、園長先生が自ら作ってくれることもよくあるそうで、各所にそのセンスが光っていました。
まるでテーマパーク?!ダイナミックな園庭
この日お越しいただいたゲストの先生方が最も感動されていたのが広々とした、ダイナミックに遊べる園庭でした。
この園庭は、園庭プロジェクトを立ち上げ、実際に子どもたちや先生方の想いを詰め込んで実現させた「みんなの園庭」です。
先生の決まった持ち場は特になく、その日の子どもたちのやりたいことに寄り添い先生方自身も楽しみながら見守っている姿が印象的でした。
この日も園庭には、子どもたちのにぎやかな声が響き渡っていました。
講演会・座談会
園見学の後は、他園よりご参加いただいた先生方へ向けて園長先生による講演、座談会も実施いたしました。
そこでは園長先生より民間移管から現在に至るまでの保育の変革の経緯や、自園で取り入れられている活動やこだわっていることなど、保育への熱い思いがひしひしと伝わるお話しをしていただきました。
中でも「子どもの意思や思いを伝える力」を育てるため、日頃きちんと場や時間を設けて子どもたちの声に耳を傾けている姿勢がとても素敵だなと感じました。
座談会では、当日ご参加の先生方との情報共有、当日を振り返っての感想、日常の保育に関するお悩みを相談し合ったり、とても有意義な時間となりました。
「子どもも大人も楽しく過ごす保育園」を目指されている通り、そこにはワクワクドキドキがたくさん詰まった時間が流れていました。
大人も楽しい気持ちでいること。これが、最終的には子どもたちのキラキラした心を守り育てていくことに繋がるのではないでしょうか。
こおりもと保育園の先生方の姿を見て、ふとそんなことを感じました。
当日ご参加いただきました先生方にも、今後もっと保育を楽しめるようなヒントや予感が少しでもあったとしたら、とても嬉しく思います。
レポートは以上とさせていただきます。
こおりもと保育園の先生方、当日ご参加いただきました先生方、レポートをご覧いただきました皆様、ありがとうございました!!