<セミナーレポート>園の魅力を伝えるには?今どきの園広報 ”LIVE配信”
1/27(木)に開催したオンラインセミナーのレポートをお届けします。
今回は、コロナ禍という逆境を前向きにとらえ「ライブ配信動画」を活用して園の魅力を発信している園さんをお迎えし、「ライブ配信」の活用シーンやノウハウ、保護者の反応などについてお話しいただきました。
単なる保育の中継に留まらない、「経験体験の拡張」「地域との繋がり」など新しい配信のカタチをご紹介いただきました。後半の質疑応答も沢山いただき、登壇の先生方からも貴重なアドバイスを頂きました。
ぜひセミナー動画をご覧ください!
※こちらからセミナー動画をご覧いただけます。
説明資料はこちらから。zoomではご覧頂けなかった実際のLIVE配信のハイクオリティ映像もご覧いただけます。
【LIVE配信紹介 スマートエデュケーション】(3分40秒〜)
昨年、実際に行われたLIVE配信を2例ご紹介しました。
●卒園式・・・リアルでも見れない「園長先生目線」からの卒園証書授与。涙を流さない保護者さんはいらっしゃらない?!
●自由遊びの時間・・・子どもたちが「見られていること」を意識していないので、素のままの姿を見ることができます。これも保護者さんの顔が見えていないからできる事ですね。
LIVE配信なんて本当に簡単にできるの?!とご心配の先生向けに、その場でLIVE配信のデモも行いました。
【千葉県松戶市 みらいキッズ株式会社 ケヤキッズ保育園 代表石川先生・高木先生】(16分20秒〜)
ケヤキッズ保育園は20年前に設立した工作教室が前身の創立5年目の新しい保育園です。子どもを楽しませるために全力投球!年長児がボール遊びに熱中していたので「サッカー大会」を企画。
プレーしたい選手チーム、応援に専念するチーム、それぞれを同時中継しました。選手チームは先生の手持ちカメラで臨場感あふれる中継、応援席は定点カメラで楽しいダンスを中継しました。おうちえんは同時に3チャンネル配信できます。
他にも調理室から生中継など、普段園児が見ることはできない場所でもLIVE配信なら安心してじっくり見せることができますね。
時には園を出てLIVE配信。近隣の消防署の協力を得て、消防署リモート見学をしました。園児たちがその場に居たら見れない様な所も色々と見せて頂き、中継を見る子どもたちも大興奮!コロナで実体験の機会が減ってしまっていますが、ICTのチカラを使えば、この様に体験経験を広げることができますね。
LIVE配信は保護者にも同時配信しているので、園の取り組みがダイレクトに伝わります。お迎えの時にLIVE配信の話で盛り上がり、保護者との連帯感が深まるそうです。子どもたちも調理さんに「いつもありがとう」と声をかけたり、自然と感謝の気持ちが生まれたそうです。
録画編集した映像と違い、LIVEの魅力は「リアル」。リアルが人の心を動かし、LIVE配信は人の思いを届ける素晴らしい方法だそうです。
【熊本県美里町 はちす学園 認定こども園 砥用音楽幼稚園 園長鷲山先生・副園長鷲山先生・西村先生】(27分00秒〜)
砥用音楽幼稚園はお寺が母体の、音楽をきっかけに豊かな感性を育む保育を実施しています。その様な保育を保護者や地域の方に見て頂けるよう、ICT補助金を活用して「おうちえん」を導入しました。LIVE配信だけでなく、ドキュメンテーションも活用し、「保育の見える化」に取り組んでいます。
中でもLIVE配信は、コロナで「行事をやるか、やらないか?」という選択肢以外の新しい選択肢が広がった、という言葉が印象的でした。
砥用音楽幼稚園では、「保育参観」「オープンスクール」「祖父母参観」「卒園式」「交通安全教室」など様々な場面でLIVE配信を活用しました。LIVE配信をスムースに行う上ではWi-Fiの整備が欠かせません。園内は「おうちえんWi-Fi」で全館どこでもWi-Fiが繋がるので、いつでもどこでもLIVE配信をスタートできます。
保育参観では、室内での創作活動や園庭に出て育ててる野菜の世話の様子など、移動しながら中継しました。保護者が居ると移動や案内も準備や時間がかかりますが、LIVE配信だとそんな先生の負担も一気に減らすことができますね。
LIVEだと、家庭や職場でじっくり見ることができ、別々の場所にいる家族も同時に参観できるので、新たな気付きが生まれたり、園の保育に対する理解も深まるようです。祖父母参観では県外に住んでいる祖父母にも子どもたちの様子を見てもらうことができ、普段以上の再生回数になったようです。
先生にとっても、普段自分の保育を客観的に見ることは無かったので、様々な気づきや保護者とのコミュニケーションのきっかけになったそうです。
またLIVE配信の前に「どんな事を見てほしいか」など予め担任の先生と打ち合わせしておく事が大切ですね。
【パネルディスカッションと質疑応答】(48分30秒〜)
配信した内容は様々でしたが両園に共通するLIVE配信での手応えは
●保育の質の向上につながった
●ありのままを伝えるというスタンスが、保護者の信頼につながった
という事でした。結果、園の広報に繋がった、という事を参加者の皆様も感じて頂けたのではないでしょうか?
主な質疑応答をご紹介します。
Q.LIVE配信に対して保護者から抵抗は無かったでしょうか?
A.特にネガティブな反応はありませんでした。勿論、その場に参観したいという意見もありますが、コロナという状況下でご理解頂いています。
Q.フォローが必要な子どもなど撮影時配慮することはありますか?
A.LIVE配信がきっかけで、保護者が子どもを客観視できるようになり、園の報告に耳を傾けてくれる様になった事例もありました。発達の差だけでなく、様々な場面が保護者との良いコミュニケーションのきっかけになっていると感じています。
Q.LIVE配信をする専任の先生がいるのですか?
A.特に難しい事はないので、担当を決めなくても皆できるようになっています。
Q.使用している楽曲の著作権について問題は無いのでしょうか?
A.「授業目的公衆送信補償金制度」という制度があり、教育機関はこちらで補償金を支払うことによりおうちえんでの配信は問題ありません。詳しくは以下HPを御覧ください。
SARTRASホームページ
【参加者の先生方へアドバイス】(1時間18分50秒〜)
LIVE配信は何となく怖い!と思っている先生方も沢山いらっしゃると思います。両園の先生方は、
・最初は私達もハラハラドキドキ、後から見て「ちゃんと配信できていなかった!」など失敗もありました。でも保護者さんたちは温かい目で見守ってくださいました。
・「あんな声が入ってた」「私ってこんな保育するんだ?!」など振り返りで気づくことが沢山ありました。それが保育の質の向上に繋がったと思います。
・最初から完璧なんてありません。道具も知識も少しづつ揃えていきました。スマートエデュケーションのフォローもあるので大丈夫!
と力強いアドバイスを頂きました。
【次回予告】
最近はSNSを活用する園が増えてきています。一方、イマイチ効果が分からないとか、更新し続ける事が負担などお困り事も有ると思います。上手に使い分けて「今どき」の保護者さんへ情報発信している園の事例を紹介します。
2022年2月8日(火) 16:00~17:00
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