どこらかどこまで?📘定義域を考える!
どこからどこまで?
中学から高校までの間に学習する「関数」を並べてみると…
①比例
②反比例
③一次関数
④xの二乗に比例
⑤二次関数
⑥三角関数
⑦指数関数
⑧対数関数
⑨分数関数
⑩無理関数
⑪逆関数
⑫合成関数
…ざっとこうなります!
これを見ると,関数は得意になっておいた方が良さそうですね,数学で苦労しないようにᕦ(ò_óˇ)ヤルゾ…。
今回は,①〜⑫のうち「②と⑥」について取り上げてみます。関数を深く理解できるきっかけになれば幸いです。
🔶事前準備🔶
☆関数とは「xの値が定まるとyの値がただ1つに定まるもの」です。
☆変域には「xの変域(定義域)」と「yの変域(値域)」があります。
今回は「定義域」に焦点を絞ってお届けします。
〈反比例(中学数学)〉
y=a/xの定義域は?
一次関数を考えた場合,x軸上の「すべての実数」が定義域になります。グラフを想像してみてください。あるxの座標を1つ決めると,それに対応するyの座標が1つ決まりますね。このことは,定義域を限定しない限り,すべての実数に当てはまります。イメージでも何となく(数学で使ってはいけない言葉(ー ー;)ズルイ)分かりますね?
反比例の場合,結論から言うと「0以外のすべての実数」が定義域となります。双曲線を思い浮かべると,これも何となくそうなのかなぁと思ったりもします。この「何となく」をこれから説明していきます。
y=a/xの式をよくよく見ますと,定義域に関わるxが分母に置かれています。分数においては分母が0であってはいけないという,数学の世界の決め事があるのです。だから,定義域に「x=0」を入れてはいけません。オフサイドの領域があるのです!
〈三角関数(高校数学)〉
単位円を使う三角関数の定義域は?
はじめに単位円上で定義域を考えます。単位円のx軸はcosΘ,y軸はsinΘ,原点Oと円周上の1点を結ぶ直線の傾きはtanΘを示しています。実は,これらはすべて値域の範疇。x軸とy軸は同じ「値域の役割」をしているのです。つまりx軸は定義域を表してはいないということです。
ここで,周期表に移って考えます。周期表のy軸は,y=sinΘ,y=cosΘ,y=tanΘと,それぞれ値域を示します。横軸にはx=Θ,つまり角度(弧度)が示されます。ここで分かりましたね。三角関数の定義域は「角度(弧度)」を基準としているのです。単位円上の点は1周,2周,3周と回ることが可能で,また,半時計周りのはときはプラス,時計回りのときはマイナスになるので,「定義域はすべての実数」ということになります。円周上の1点が定まれば,sinΘ・cosΘ・tanΘの値がそれぞれ1つずつ決定するので「関数の定義」にも合致します。
※tanΘの定義域には注意が必要です。tanΘが2点で結ばれる直線の傾きを表しているという特性を考慮して思索してみてください。
皆さんが関数を好きになるように,これからも何度も記事を書いていきますので,お楽しみに!
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