♪星めぐりで結ぶ空
ハロウィンの夜、図書館へ。
頭の中で流れていたのは
「星めぐりの歌」。
宮沢賢治(1896~1933)の作った歌は
東北生まれの私にとって馴染み深い。
空には雲が長く伸びて、天の川みたい。
街灯がまぶしくて、星は見えない。
* * *
noteで好きな曲紹介をしており
この歌も書きたいなあと思っていたのですが。
そもそも、いつの季節のことなんだろうと気になって調べてみました。
音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」の歌をこちらに。
初代ボーカルのコムアイさんの声は、あどけない少女のよう。(現在活動中なのは二代目の詩羽さん)
♪星めぐりの歌
歌詞に出てくる
星座の季節はこんな感じ。
ちょっと勉強きぶんで、参ります。
借りた図鑑で
星の場所をチェック。
視線があちこち泳いでしまうので
星座に付箋をつけてみる。
指と目で追うと
空を行ったり来たりしながら
最後は北極星にたどりつく。
まさに「星めぐり」だ。
彼は、空を見上げるというよりも
上から星々を見つめていたんじゃないかな。
ずうっと先の、宇宙から。
季節や、実際の位置も越えて、
果てしない銀河をただよって。
☆
そうして調べていたら
たまたま見つけた絵本。
「ハロウィーンの星めぐり 夜に飛ぶものたち」
ウォルター・デ・ラ・メア 詩/カロリーナ・ラベイ 絵/海後 礼子 訳
Walter de la Mare(1873~1956)は、幻想文学・怪奇小説の名手といわれるイギリスの児童文学作家。
彼の「The Ride-by-Nights」という詩をもとにした絵本です。
イラストレーターCarolina Rabeyの創造力が合わさり、幻想的で可愛らしい世界に。
Carolina Rabeyさんのサイト
https://www.carolinarabei.com/
「空に飛ぶものたち」の英語詩はこちら。
The Ride-By-Nights
細かく分からないけれど
韻を踏んでいてリズミカル。
トントト・トンと弾むようで
星めぐりの歌とも重なる。
いろんな国の、いろんな人が
おりおりに夜空を見上げていたんだなあ。
星座が決められる、ずっとずっと前から。
たくさんの想いが
星をめぐり、空を飛び
どこかで結ばれる。
* * *
ハロウィンの帰り道。
私の星めぐりのリズムは
早歩きだからハイテンポ。
家に入らず
裏の駐車場で星を探す。
あ、カシオペア座。
Wのかたち。
闇に目をこらす。
魔女は飛んでない。
いや、私には見えないだけ。
今、びゅんびゅん飛んでるかも。
詩の引用元:
青空文庫 宮沢賢治 星めぐりの歌
simple-poetry.com The Ride-by-Nights
参考記事:
note記事 私の読書感想文:宮沢賢治 星めぐりの歌
愛知県の星空の聖地“奥三河”星空観察案内サイト 星めぐりの歌
circustown.net 星めぐりの歌
参考図書:
「宮沢賢治の音楽」佐藤泰平 著
「新版 星と星座」 小学館の図鑑NEO