何故人は占いにこだわるのか『刷り込み学習（インプリンティング）』との関係性

こんにちは。今後記事も書こうと思い至りましてキーボードの前に座っています。専門は趣味でまんが描き、病院勤務でありながら福祉業界とつるんでる少し変わり者なナースです。まんがを趣味で色んなジャンルの作品描いていますけど本職もあるので原稿用紙に向かう暇が無く、代わりに今までの体験や調べた資料を基に記事も書くことにしました。

さて、巷では占いよく話題になります。「私はA型だから細かいところに気がつく几帳面」「O型はおおざっぱで喜怒哀楽が激しい」「B型は面白い人」「AB型はAとBの混合型変わり者が多い」など。他にもタロット占い、星座占い、四柱推命、最近の流行はルノルマンカード。人から言われた占いの結果は果たして本当にそうなのでしょうか？
『刷り込み学習』という言葉があります。主にこれは鳥族のヒナが鵜化に親を記憶して追いかける行動パターンで有名な例です。これについて1872年から研究されていましたが科学的な検証がなかなかなされずにいましたが最近になり謎が解明されました。これは脳甲状腺ホルモンが一過的に上昇し臨界期（感受性期）となり学習プライミング能力（メモリープライミング）の獲得により起こる現象だということが明らかにされました。
そして成長後も好みの異性を獲得するために「性的刷り込み」を行うのだそうです。
これらの行動人間とよく似てはいませんか？
余りに強引な結びつけでしょうか？
好きな子のために服装の趣味や髪型を変えたり、血液型を気にしてA型の人と一緒にいるときはなるたけ神経使ったり(私はO型なので)仕事や恋愛に悩むと占い師に相談にゆく。そんな事を日常で人間は行っているのです。
特に血液型占いは一般的な占いです。4種類で全て分けられるのです。とても簡単です。ちなみに日本人で一番多い血液型はA型、全人口の40％を占めているのです。O型は30％、B型20％、AB型10％です。これなら占いに熱中しないであろう方も話題にしやすいですよね。ここで先に述べた多数を占めるA型の「A型几帳面」が大きく取りざたされるのです。
子供の頃から「私はA型だから」「あなたはO型だから」と周りから言われ続ければ、それこそ刷り込み学習（インプリンティング）が行われているのでは無いかという私の仮説です。

しかし、私自身の話をさせてもらうと占いは若い頃熱中しました。自分でタロット占いや占星術でホロスコープを作ったりして占いに熱中してました、しかし歳を重ねるにつれ占いをほとんど気にしなくなりました。創作まんがで占星術師が主人公のまんがを描いています。悩みを抱えた依頼者に丁寧に対応する主人公、しかし実のところ彼が行っているのは占いではなく「人生相談」なのです。
勿論占星術師ですからそれ相応の勉強を行い（彼の住んでいる16世紀イギリスでは大学で占星術を学ばせます）ホロスコープを作りはしますが、実際の占いの方法はもっと簡単です。12星座のうちの4つの火、地、風、水、これらのエレメントを元に占いを行っているだけなのですから。
私の看護師という仕事、結婚をきっかけに長男の嫁という立場、そして私を襲ったある病。様々な現実的な体験。これらが私の夢見がちな占い至上主義の考えを根元から変えてしまいました。
結果私は、人間の人格形成は生まれ育った環境、親子関係、友人や社会との関係性に大きく影響されるのだということに思い至りました。
今ネットやSNSなどで「毒親」という言葉を口にする方をお見かけします。そんな言葉を口にしている時点で、その人自身が置かれている環境とその人の現在の人格を如実に表していると感じます。
ここでもう一つのモチーフ「心理学」に興味を持って頂きたい。発達心理学はきわめてわかりやすい分野です。私は発達段階理論を重んじています。乳児期、幼児期、児童期、青年期・・・と段階を踏んで人間に課せられる役割を果たすことを理論づけて考証しています。興味のおありの方はネットでもいいので調べてみていただきたい。
正しい社会性を得ることで人は変われます、変わることが出来ます。社会との関係を健全に行いさえすれば、先刻述べた「毒親」家庭だけの関係性から抜け出せる事が出来るのではないかと考えます。
発達心理学、そしてもう一度占いの世界を。
占いを否定しません。人に希望を与えるために占いはあります。
読んでいる最中の鏡リュウジさん著「占星術夜話」という書物の前書きにおいて『現代において「占い」を看板に生活をしていくことは、実はあまり賢い選択肢ではあるとはいえないでしょう（中略）占星術は、単に信じる信じないの対象ではありません、それは宗教や文化や科学と同じように、ある種の世界観ではあります。ただ、占星術では近代に入ってから通常、僕たちが分けて考えがちなさまざまな要素が渾然一体となって存在しており、どこに力点が置かれるかによって、まったく異なる相貌を見せてくれるのです。』
占いをオカルトと受け取らずスピリチュアルなものとして精神性の高い位置に置くことに用いればきっと生活は豊かになると思います。どうぞ占いを生活の一部として有効に扱ってゆくことをお薦めします。
では、今後も記事や私のイラストや作品の紹介におつきあいくだされば幸いです。