2022年6月のおんがく
はじめに
本エントリーはその月に聴いていた曲を体系的にまとめ、"自分の人生をおんがくを通してアーカイブ化すること"でコロナ禍において自分の思考を整理する実験的試みの2022年6月編です。
やり方を変えて2021年1月から継続している試みとなりますので、過去の試みは下記エントリーからご確認いただけますと幸いです。
※あくまでも私の個人的な感想です。
■2021年のまとめ
■前月のエントリー
■韓国音楽学概論
① XG / MASCARA
日本人7人組、XGALX発のHipHop / R&BガールズグループXG(Xtraordinary Girls)のセカンド。今月のNo.1ベストソングです。デビューシングルよりも圧倒的に好き(どちらかというとデビューシングルはネガティブな感覚の方が強かったですが…)。
やはりプロデューサーのSimon天才だったか…
今回の楽曲は1st以上にHARVEYの特徴的な声が合っているとともに、楽曲の2分15秒過ぎから始まるインタールードパートにおいてメインボーカルを務めるJURIAとCHISAの伸びやかな声が美しいです(こんな風に歌いたい)。
先日のM Countdownで実質的な初のTVデビューを果たした彼女たちですが、ボーカル、ダンス、ラップの全てがキレキレであり、完璧なパフォーマンス。
今月は秋葉原でKpop OnlyのDJイベントに参加していたこともあり、かなりKpopならびにKpop的な楽曲を聴くことが多かったのですが、この曲も現場で聴きたかった…
XGはサイトのUXもめちゃ良いです。必見。
② Kep1er / Up
Queendom 2を経てまた一つ成長したと感じさせるKep1erの新譜Up!です。今月のNo.2ベストソングです。
MVなどから感じる演出され、計算された上での安っぽさ、トンチキ感も含めてこの曲は好きです。
XG / MASCARAと全く楽曲のカラーは異なるのですが、本曲もどこが一番好きか?と問われれば、2分20秒付近からインタールード(本曲においてはダンスブレイクも兼ねる)のパートとなります。
本パートを挟み、緩やかに終曲を迎えるのですが、終曲までの展開が鮮やかで潔い夏曲です。
そして今回の一連のプロモーションで思ったこととして、シェン・シャオティンの赤髪が似合いすぎているという点、本曲のプロモーションに際して担当スタイリストに100点をあげたいです…
③ DURDN / Fizz!
ここまでアイドルの楽曲が2作連続で続いたワケですが…
今月のNo.3ベストソングは、韓国をルーツに持つシンガーソングライターBakuとIZ*ONE(猫になりたい)や乃木坂46(Hard to say)への楽曲提供歴を持つプロデュースデュオ=tee tea(SHINTA, yacco)による日韓共同3人組プロジェクトDURDNのFizz!です。
ほとんどノープロモーションの状態から世の中に浮上し、アーティストが頭角を表す事例は、SNS全盛の時代において、特にVaundyを契機にWurtS、MAISONdesなど沢山生まれてきているなと感じます。
自分の場合はアーティストとのタッチポイントはコロナ前においては現場やApple Musicでのレコメンドなどが多かったですが、そもそも音楽を能動的に聞かなくなってきている現代において人々がどのように音楽と向き合っているのか?は非常に気になるテーマでもあります。
私が本曲に出会ったのは最近通っていたシーシャ屋(レモンサワーがマジで美味しい。末尾にリンクを貼っておきます。)でまだ20才になったばかりの若いアーティストと話をしていた際に彼等の話になったからなのですが…
DURDNが2021年1月からの12ヶ月連続リリースを経て約半年ぶりにリリースした楽曲…ということで、過去曲も遡って聴いていました。
④ APOKI / Shut up Kiss Me Feat. Lil Cherry - Japanese Ver.
Kpopシンガーでありながら、バーチャルアバターをベースに多くの楽曲を発表しているAPOKIの楽曲"Shut up Kiss Me Feat. Lil Cherry"の日本語バージョンです。
近年"メタバース"や"VTuber"といったワードが世間を賑わせていますが、10代〜20代前半は別としてもそれ以上の世代にとっては普通の生活をしていてもなかなか馴染みがないでしょう。
今月たまたま仕事の関係でバーチャル、VTuberといったことについて考える機会があったことから、その中でAPOKIを調べている中で本曲を知りました。
バーチャルコンテンツといえば、日本においてもimmaやte'resaなどが活躍していますが…
日本はどちらかというとリアル路線のバーチャルコンテンツが生産されている一方で、韓国においてはaespaのメタバースアバターや、K/DA、若年世代に流行したZEPETOなどクオリティの高い2.5次元コンテンツが生まれている対比構造は非常に興味深いです。
APOKIですが、本曲含めこれまでの楽曲(GET IT OUT / Coming Backなど)も非常に素晴らしく、風貌はディズニーアニメから抜け出してきたようなポップな容姿であるにも関わらず、エレクトロ要素を織り込んだかなり本格的なR&Bを歌っています。
最後にAPOKIのBTS/Dynamiteカバーを貼っておきます。気になった方はぜひチェックしてみてください。
⑤ BÉBE YANA (베이비 야나) / SATELLITE (feat. CHE & Yonko)
BÉBE YANAの2022年1st EP "SPACE MULAN"から非リードトラックのSATELLITEです。
このEP、ド直球に刺さりました。
1-2-3と悩みましたが、自分の好きなジャンルであること、楽曲全体の雰囲気、
夜感を強烈に感じさせるYonkoとCheの掛け合いも絶妙で今月何度も聴いていたという観点でこちらをピックアップします。
いずれの楽曲も作詞作曲をBÉBE YANA自身が手がけているのですが、正直いずれの楽曲ももっと売れても良いのにな…と思います。
ありがたいことに7月もすでに前半に一本DJの現場をいただいているのですが、オープン15時〜の早い時間ではなく、遅めの時間であれば彼女のダークで不惑な世界観の楽曲を沢山かけたいところでした。
⑥ たかやん / 全部が嫌いだ
以前"勝たんしか症候群"を取り上げたことのあるたかやんの新譜"全部が嫌いだ"です。
たかやんの楽曲は(適切な表現ではない事を承知で記載すると)メンヘラ的、SNS的な詩、楽曲が多く、本曲も例に漏れず…なのですが、楽曲のテンポや展開の美しさとメンヘラ的な歌詞のギャップが逆に面白く、芸術性を感じます。
特に楽曲のサビとなっている以下の歌詞
消えちゃいそうな
貴方にこの唄を
今のつらみは
「最強行き」の長い道路
急がず共に歩いてたいね
完璧じゃないのが綺麗だよ
暖かい 人間らしくて愛せんだ
出会えた事 誇りに想うよ
などはコロナなどもあり、不安定かつ不透明な社会状況において前向きなメッセージ性を伝えてくれる点で素晴らしいと思います。
時代性を捉えた約2分程度の楽曲ですが、自分の中では彼の楽曲の中で勝たんしか症候群以来の名曲です。
⑦ SHIMA / MOONWALK (Prod. SHIMA)
ファッション業界大手でヒカリエにオフィスを構えるアダストリアとのコラボレーションシングルとなったSHIMAのMOONWALK (Prod. SHIMA)です。
主に通勤時に聴いてました。
過去にモデルのすみれとコラボレーションシングルなどもリリースしており、アメリカにルーツを持つシンガーソングライターのSHIMAですが、
今回の楽曲はそのポップな曲調やコラボレーションの内容も含めて極めて渋谷的…
最初にこの曲を聴いた時、Kero Kero Bonitoを思い出したのですが、サラと彼女の声質、似ている気がします。
⑧ [Alexandros] / 無心拍数
Alexandrosの新曲、無心拍数です。
最近はバンド系を追うことは少なかったのですが、自分が最近で1番面白いと思う漫画、アオアシのアニメテーマソングになっていたということで聴いていました。
Alexandrosは長らく現場でも見ておらず…
でしたが、昔とテイストが変わらない一貫した音楽性を貫いているな…と。
逆に言えばその程度しか感想が無い…という点で20代後半の自分にとってあまり国産バンド系は刺さらないのだなとも思います。
昔はあんなに国内外問わずバンド系の音楽を追っていたのに…
と思うと、年齢を積み重ねるとともに嗜好も変わっていくな、とも思います。
今月は少し少なめの8曲です。
次点で聴いていて印象的だった楽曲たちとしては…
NAYEON / POP!
NAYEON / NO PROBLEM (feat. Felix of Stray Kids)
edhiii boi,RUI,TAIKI / Anytime, Anywhere
formis_9 / Up And
HEARTCORE / 60 BPM
eill / HAPPY BIRTHDAY 2 ME
chelmico / ISOGA♡PEACH
CYBER RUI / Big deal
Tohji / Super Ocean Man
番外編 カメラの向こうから。
相変わらずあっという間に人生を駆け抜けていっているような気がします。
6月も自分の人生をしっかり記憶しておくために隙あらばカメラを構えていました。
さてさて今月は…
日本橋でNFTに出会い
九段下で香水を作ってみたり
内幸町の街の片隅にもたれかかり
日本橋で買い物をして
渋谷でちょっぴり未来の体験をして
カンカン照りの日差しの中、福岡を歩き回って
兜町で濁酒を楽しみ
高円寺で地元のソウルフードを食べて
秋葉原でKpopを楽しむ
そんな1ヶ月間でした。
以上。
2022年7月が良い月になりますように。
ファイティン!