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人生を変える依存症との向き合い方|依存症から学ぶプライドの使い方
1. はじめに
私は最近
幼馴染のBさんのギャンブル依存症を間近で目の当たりにしました。
Bさんはとにかくいつになってもお金がたまらない人であった事は先に認知していただきたい。
とはいえBさんはお金は貯まりませんが
今まではお金に困っている様子は見受けられませんでした。
Bさんとは個人事業主同士
共に仕事をする仲であった為
普段からの浪費癖に関してはとくに
別の仕事仲間とも話す事は少なくありませんでした。
Bさんは実家暮らし個人事業主。
所得は日本の年齢平均給与を基準にしてみたら
平均と同様またはそれ以上は稼いでいるでしょう。
ですが
毎月とにかくお金に困っては仕事の請求日前に前借り。
別の友人との中でなぜそんなに毎月お金が無くなるのか不思議でした。
2.お金がたまらない理由
友人との会話の中でなぜ
実家暮らし収入は平均以上であるにも関わらずお金が無いのかは
一つの理由なBさんの浪費癖について考え始めました。
浪費癖とは必要以上にお金や時間、資源を"無駄"に使う事を指します。
一時的にな欲求を満たすだけで長期的に利益につながらないと言いかえましょう。
普段仕事をしたり一緒にいる時「浪費癖でてるな〜」と感じた瞬間はたとえば
コンビニでの爆買い
ゲームへの課金
キャバクラ(飲食)
他にもありますが浪費癖の説明をするのにはこれだけで十分説明できると思います。
これらが全て悪いとは言いません。
私も時々
「とにかくお菓子や甘いものを沢山食べたい!」
と思いコンビニで爆買いしたり
携帯ゲームをしていた頃は月に1回くらいは数千円課金したり
楽しい飲み会など大切な人との時間には許容範囲内ではお金を使います。
(使い過ぎてしまった経験もあります…笑)
ですがBさんのそれとは全く違うと言う事はわかっていました。
大きな違いは浪費した事を意識しているか無意識なのかです。
Bさんが無意識であったかはわかりませんが
とにかく自身でコントロールできていない事は確かでした。
Bさんのそれは、誰がどう見ても過剰でした。
ですが彼の性格、気質なのか
Bさんの行動を見ていると彼が依存体質である事は
前々からわかっていました。
過剰なまでの1〜3の例は依存体質であるという1つ理由で説明ができます。
3.依存気質・依存体質
この二つの言葉は似たような言葉ですが
少しニュアンスが異なります。
依存気質はとくに性格的に物事や人間関係に頼りがちな心理的特性があり
例えば
「誰かと同じでないと不安になる」
「人に頼ってしまい1人では何も決められない」
他人の意見やサポートに過度に依存してしまったりがあげられます。
依存体質は心や体が特定の物事に頼りやすい。
身体的・精神的な傾向が強調されます。
例えば
アルコールやタバコ、携帯、SNS、ゲーム、対人関係
など主に行動や身体の習慣化に依存が現れます。
この話の中で体質か気質かはそれほど重要で無い為混乱しないよう
気質も体質もどちらも"依存体質"と言う言葉で進めていこうと思います。
4.どこで彼の依存を感じたか
ここから本題です。
まず私が前々からBさんが依存体質であると感じた出来事を何個か例を挙げます。
・携帯依存
私の知る限り彼は仕事、睡眠、入浴時以外は常に携帯を見ている印象でした。
仕事の休憩中は勿論
食事中、飲み会の席、仕事の移動中は全て携帯を見ています。
私の見る限りだとSNS、ゲーム、調べごと
「ほっとけよ!」と言われるかもしれませんし
「私もそう!」って方もいるかもしれません
あなたの周りにもこんな行動をとる人がいませんか?
・対人関係への依存
Bさんとは幼馴染で家も近く共通の友人が多い事から
会っていない時期も彼の事の多くの情報が入ってきました。
Bさんは異性関係に特に依存体質が現れます。
恋愛になると特に依存してしまい過剰な束縛や執着で良く無いお別れをする事がほとんどです。
暴力的な話は聞いた事がありませんし
恐らくそれは無いと思います。
ですがBさんの相手の方が
・連絡を返さないと浮気の疑いをかけ問い詰める
・予定をキャンセルされたら罵る
・納得のいかない職業(異性の多いなど)は辞めろと言う、辞めなければ裏切り行為と勘違い
などの事をしてしまい
結果的にうまくいかない事が多い。
これは依存からくる恐怖
捨てられる不安や裏切られる苦しみを避ける為なのか
先に自らその選択を迫り
強制的に「捨てたのは私だ」
「裏切ったのはあいつだ」と
こうする事で自分を正当化し苦しみから逃れようとしているのだと思う。
可愛く言えば「甘えん坊さん」だ
自分が相手に依存しているように
相手も同じく自分に依存している(共依存)であると思い込んでいる為
自分が攻撃しても(攻撃とは思っていない)
「それは愛である」と相手も理解してくれるとおもいこんでいるのです。
ですが残念なことにお相手はもちろん理解できず
結果的にお別れしてしまいます。
相手が友人でも同じようなことが起こります。
自分のいないところで誰かが遊んでいた話
誰かにお付き合いをする相手ができた時は
伝えていないと「なんで俺に言わないんだ!」
と怒るわけではないですが
とにかく干渉したがりなわけです。
ここまでのBさんの行動を踏まえ、彼の抱えるもう一つの大きな問題について次で触れます
5.偏ったプライド
偏ったプライド
Bさんは
とにかくプライドが高い人だということは彼をよく知る人なら誰でも知っています。
しかし私はそのプライドが本来の「誇り」とは少し違い
間違った方向に向かってしまっているのではないかと思っています。
プライドの本来の意味
私が思うプライドとは
自分自身をしっかりと理解し
大切な人や信念を守るために持つものです。
たとえば知らない人に文句を言われたり、喧嘩を売られたりした場合
相手は私のことを何も知らないわけです。
的を射ていない意見に対して腹を立てる理由はありません。
もちろんその相手が私の大切な人や大切なものを傷つけるのであれば話は別です。
それを守るために自分を奮い立たせることが私の考えるプライドです。
しかしBさんの場合は少し違います
彼のプライドは自分の本当の姿や弱さを隠そうとするための「鎧」のように見えるのです。
コンプレックスと間違ったプライド
Bさんが抱えるプライドの裏には
自分のコンプレックスや弱点を認められない
もしくは見られたくないという気持ちが隠れているように感じます。
たとえば:
• お金がないと思われたくない
• 車の免許を持っていないこと
• 中卒という学歴へのコンプレックス
• 容姿や経験、実績への自信のなさ
これらをいじられると彼はとにかく怒ります。
それは彼がこれらの弱点を「見られたくない」「触れられたくない」
と思っているからではないでしょうか。
見栄を張るための嘘
彼のプライドの最も特徴的な部分は
それを守るために見栄を張り平気で嘘をついてしまうことです。
例えば:
・キャバクラで「免許がないことは絶対に言うな」「お金がないとは言うな」と友人に伝える。
・異性には、収入や経歴、実績を誇張して話す。
・ギャンブルでお金を失ったときも、「支払いでなくなった」と嘘をつき友人などから借金をする
彼にとってこれらの嘘は
「自分を守るため」の手段なのでしょう。
しかし結果として彼をさらに苦しい状況に追い込むだけだと感じます。
プライドを捨てることで得られるもの
私は彼がそんな「間違ったプライド」を捨て
等身大の自分と向き合い
それを受け入れることができたなら
もっと楽に生きられるのではないかと思います。
たとえば早い段階で自分の浪費癖やギャンブルの問題について友人に打ち明けていればもっと早く解決できたかもしれません。
見栄を張る必要もなく
嘘をつくこともない日々がどれほど心穏やかで充実したものか
彼に知ってほしいのです。
間違ったプライドは自分を守るどころか、自分を孤独にしてしまいます。
それよりも素直に「助けてほしい」「自分はこれが苦手だ」と言える強さを持つことが
真の意味で自分を救うのではないでしょうか。
6.その結果、彼が陥った状況
結果としてBさんはギャンブル依存の果てに
想像以上に深刻な状況に陥ってしまいました。
具体的な内容は控えますが
大まかに説明すると彼は以下のような行動をしてしまったのです。
まずBさんは友人であるAさんの会社から
仕事で必要だと嘘をついてお金を前借りし
その全額をギャンブルに使ってしまいました。
しかしそれでもお金を失ったBさんはさらに手段を選ばず危険な道に足を踏み入れました。
彼はファクタリング会社に自分が既にAさんの会社から受け取っている前借り分の請求書を持ち込み
それを売却して現金化してしまったのです。
そして同じ金額でAさんの会社とファクタリング会社の両方から二重にお金を受け取るという
極めてリスクの高い行為を行いました。
しかしそのファクタリングで得たお金すら彼は全額ギャンブルに使い果たし
最終的には何も残りませんでした。
ついに明かされた真実
そこまで追い詰められて
ようやくBさんはAさんにすべてを打ち明けました。
私はその際初めて
Aさんから相談を受け事態の全容を聞かされましたが
その内容に大変驚かされました。
ここまで事態が深刻化していたとは思っていなかったのです。
とはいえここでBさんがプライドを捨て
真実を話したことは不幸中の幸いでした。
なぜならもし彼が事実を隠し続けていたら
次のような深刻な事態に発展していた可能性があるからです。
• 法的トラブル
ファクタリング会社が友人Aの会社に請求を行った場合、友人Aが巻き込まれ、信頼関係が崩壊していたでしょう。
• 違法行為への加担
Bさんが自力で短期間にお金を作るために犯罪行為や闇バイトに手を染める可能性がありました。
この話をAさんと共有したとき
私たちは共通の友人であるBさんを「放っておくわけにはいかない」と意見が一致しました。
解決に向けて
AさんはBさんを助けるために
まずBさんのお母さんに連絡を取ることを決めました。
Bさんは実家暮らしでありお母さんとは私たちも顔見知りでした
話をしやすい状況だったのです。
AさんはBさんのお母さんに以下のように伝えました。
• 今回の借金(ファクタリング会社への支払い)はAさんが肩代わりすること。
• 今後はBさんが自分でお金を管理できるようお母さんにも協力してもらうこと。
• 必要な日には必要な分だけを持たせるなど、徹底的な管理を行うこと。
・全ての今ある借金などを計算して報告し、一緒に返していくために考える事
この取り決めに基づきBさんは家族の協力を得て
強制的にギャンブルを行えない環境を作ることになりました。
その後の彼
現在のところBさんがギャンブル依存から完全に立ち直ったとは言い切れません。
しかし少なくとも彼は大きな犯罪に手を染めることなく友人や家族に支えられながら前向きに改善に取り組んでいます。
今回の出来事はBさんにとっても周囲の私たちにとっても非常に大きな教訓となりました。
間違ったプライドを捨て自分の弱さを認め
周囲に助けを求めることの大切さを改めて実感させられる出来事でした。
7.まとめ
Bさんの例は誰にでも起こり得る「依存」の問題を如実に示しています。
もしもあなたやあなたの周りの誰かが同じような問題を抱えている場合は勇気を出して早めに信頼できる人に相談することが状況を好転させる第一歩となるでしょう。
僕自身も苦労して悩んでいた時期はありました。
ですがいざ話してみると困った時に助けてくれる人が周りには沢山いました。
その経験があったからこそ彼のことが理解でき
助けたいと。こう言う時に助けてくれる人がいる事がどれだけ幸せであるかを知っているからです。
改めて考えるきっかけになりました!
ここまで読んでくれてありがとうございます!
次の記事もお楽しみに!
ではまた🍭