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億を売る妻No.27 組織の力に気づく

妻がロボットになってしまったものの、
やはりそのやり方では、 
妻に何かあった時の事を考えると、
危険なやり方には変わりありません。
住所の手打ち入力をなくす為に、
あらゆる策を講じていきました。

マンションの友人などにも、
手入力をなくす方法を相談したり、
入力を実際に手伝ってもらったり、
でもそんな事だけでは
何の解決にもなりませんでした。

そんな最中にハローワークで
出していた求人の応募が来はじめました。
私たちがいつも行う面接内容は
来てくれた方に
まずこちらの悩みを
相談するというやり方でした。

直近の私たちの最大の問題である
妻の手入力を無くす方法を
応募してくれる一人一人に
相談していきました。

そんな中にとても冷静に受け答えを
してくれる女性がいました。
私達の訳のわからない相談や質問にも
親身になって聞いてくれました。

その方に手入力を無くすことは
できるかという私たちの直球の質問に、
「はい、できると思います!」
と即答で応えてくれました。
私たちはなんの迷いも無く
「明日から来て下さい!」
とその方の即採用を決めました。
私達に取ってみれば目の前のこの人が
今唯一の頼みの綱でした。

次の日からは、
具体的にどうして行くべきかを、
私たちに説明してくれ、
一つ一つ私たちの問題に
テコ入れをしていってくれたのです。

そして数ヶ月が経過した頃、
ついに5年もの間ひたすらにパソコンを
打ち続けるという日々に終わりを遂げたのです。

またその他の受注から発送完了までの
全ての業務が大幅に改善していったのです。

今回の問題は確実に私たちだけでは
成し遂げられ無かったことでした。

これまで妻は性格上、
全てを自分の手柄にしたい思いもあり、
自分の能力で乗り切ることしか
考えてきませんでした。

そんな妻が自分ではどうしようもない事も
あると素直に認め、
本当の意味で他人の力を信じ始めた
キッカケでもありました。

妻が自らの力のみで起業したこの商売が、
妻の力が無くとも、
組織として動き出している事に、
私たちは気づき始めたのです。

私達の為に働いてくれている
従業員さんの姿を眺めながら
深い感謝と共に、
妻がどんな苦しい時も諦めずに
コツコツコツコツ、
大切に大切に育ててきたこの会社が、
小さいながらも自ら動き出している事が、
まるで我が子が目の前で独り立ちして
いっているのを見ているかのような、
私たちにとっては、
そんな気持ちにさせられるような
光景に見えて来るのです。

つづく...

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