価値観の違い

今思えば、貴方と僕では考え方が本当に違っていたなぁ。自分は価値観の違いなんて、好きという気持ちの前では誤差だと思ってた。趣味嗜好や生活スタイル、将来展望。ちょっとした歪みを今までは好きという気持ちだけで無理やり通してたのだと思う。

分かっていたよ。世の中のカップルも同じように価値観の違いに違和感を覚えるけど、お互いを尊重しながら、妥協点を探ったり、話し合いをしているんだって。

彼女と全然喧嘩したことがないと自負していたけど、今思えば、元カノが自分の価値観を受け止めてくれていたからだった。ずっと無理させていたんだね、気づけてあげれなくてごめん。 

でも、きっと話し合おうとは何度もしてくれていたんだよね。自分は深刻に考えていなかったから、別れるなんて思ってもいなかったから、何事も先延ばしにしてて。最終的には、この人には相談しても無駄なんだと悟ったのかな。

貯金と支出のバランス
旅行先で写真を撮るモチベーション
ドラム式洗濯機の要/不要

どっちの価値観が正しいとかはなくて、でも今は君の価値観の方が素敵だなと思えてきて。価値観がカスタマイズできたらいいなってずっと思ってた。

好きな映画、洋画か邦画か
結婚したい時期
旅行に行くなら国内か海外か

全く考え方や好きなものが同じ人なんて、100年後にクローン技術ができない限り絶対無理で、お互いの凸凹を上手く噛み合わせることが大事だと思っていた。スニッパーズのように。テトリスの方が近いだろうか。

僕が嫌いな栗に餡子、ワインにチーズは君の大好物
同棲のタイミング
掃除の綺麗さ加減


変化を好まない安定主義の僕と、様々なことに挑戦したいチャレンジ精神のある貴方と。確かに、これまでの生き方も全然違ったね、だからこそ貴方の過去話は新鮮で、魅力的に思えていたよ。

僕の考え方は余りにも利己的で、自分勝手で幼稚で。貴方はこんな考えも受け入れてくれながら、他人のことを思いやれる気持ちも忘れなかった。価値観の二刀流、価値観界隈の大谷翔平と呼ばせてくれ。


休日の過ごし方
目玉焼きの半熟加減
言葉遣いや、親との関わり方


だからこそ、お互いの好きが一致した時は凄い嬉しくて、笑いのツボも同じで。そんな貴方を沢山笑わせたくて。

価値観が合わなくても、寧ろ自分の知らない世界を知れた！と言ってポジティブに受け止められる、そんな貴方が大好きでした。

自分に合わせて、今まで窮屈な思いを沢山させてしまっていたよね。これからは好きなことで自分を満たして、幸せになってほしいな。