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乙4法令16:保安距離と保有空地


1. はじめに:保安距離と保有空地の役割

危険物を取り扱う施設では、火災や爆発時の被害を最小限に抑えるための安全基準が定められています。
その中でも特に重要なのが「保安距離」と「保有空地」です。
本記事では、それぞれの定義や役割、具体的な基準について詳しく解説します。

2. 保安距離とは?

(1) 定義

  • 製造所等は、次に掲げる建築物等から製造所等の外壁またはこれに相当する工作物との間に、それぞれについて定める距離(保安距離)を保つこと

  • 保安距離は製造所等に火災や爆発等の災害が発生したとき、周囲の建築物等に影響を及ぼさないようにするとともに、延焼防止、避難等のために確保する距離である。

(2) 保安距離の対象

(3) 保安距離が必要な製造所等

  • 製造所

  • 屋内貯蔵所

  • 屋外貯蔵所

  • 屋外タンク貯蔵所

  • 一般取扱所

3. 保有空地とは?

(1) 定義

  • 保有空地(ほゆうくうち)とは、火災発生時に消火活動を円滑に行い、延焼を防止するために製造所等の周囲に確保される空地。

  • 規則で定めるところにより、防火上有効な隔壁を設けたときはこの限りではない。

  • 保有空地には物品等を置いてはならない。

(2)保有空地が必要な製造所等

  • 製造所

  • 屋内貯蔵所

  • 屋外貯蔵所

  • 屋外タンク貯蔵所

  • 一般取扱所

  • 屋外に設ける簡易タンク貯蔵所

(3)保有空地の幅

保有空地の幅は、指定数量の倍数によって決まる。

例)製造所/一般取扱所
指定数量の倍数10以下→保有空地の幅:3m以上
指定数量の倍数10を超える→保有空地の幅:5m以上



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