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乙4法令9:免状の交付・書換え・再交付


1. はじめに:免状とは?

危険物取扱者として働くためには、「免状」が必要です。

免状は危険物取扱者試験に合格した者に交付される資格証明書であり、全国で有効です。

本記事では、免状の交付から書換え再交付返納などの手続きや注意点について詳しく解説します。

2. 免状の交付

(1) 免状の交付手続き

  • 試験合格後、合格通知を受け取ったら、都道府県知事に免状の交付を申請します。

  • 必要書類には、合格証明書、本人確認書類、証明写真などが含まれます。

(2) 免状の記載事項

免状には以下の情報が記載されます:

  • 免状の交付年月日及び交付番号

  • 氏名、生年月日

  • 本籍地の属する都道府県

  • 過去10年以内に撮影した写真

  • 取得資格(甲種・乙種・丙種)

(3) 全国で有効

一度交付された免状は、日本全国どの地域でも有効です。

3. 記載事項に変更があった場合:書換え

(1) 書換えが必要なケース

  • 記載事項の氏名本籍地が変更された場合や、免状の写真が10年経過した場合は遅滞なく都道府県知事に書換え申請を行う必要があります。

  • 申請先:免状を交付した都道府県知事、または居住地もしくは勤務地の都道府県知事

  • 記載事項に変更があるまま免状を使用することは法令違反となります。

(2) 書換えの手続き

  • 必要書類:変更後の証明書類(例:住民票や戸籍謄本)、免状、6ヶ月以内に撮影した写真など。


4. 免状を紛失・破損した場合:再交付

(1) 再交付の申請手続き

  • 免状を亡失、滅失、汚損、破損した場合

  • 申請先:免状の交付・書換えをした都道府県知事

  • 必要書類:再交付申請書、本人確認書類、証明写真。汚損、破損の場合はその免状

(2) 注意点

  • 再交付を受けた後に亡失、滅失した免状が見つかった場合は、発見した免状を10日以内に提出します。

  • 申請先:再交付を受けた都道県知事

5. 免状の返納と不交付

(1) 免状の不交付

  • 都道府県知事から免状の返納を命じられ、その日から起算して1年を経過しない者。

  • 消防法または消防法に基づく命令の規定に違反して罰金刑以上の刑に処せられた者で、その執行が終わり、または執行を受けなくなった日から起算して2年を経過しない者。

(2) 免状の返納

  • 免状を交付した都道府県知事は、危険物取扱者が消防法または消防法に基づく命令の規定に違反しているときは、免状の返納を命ずることができる。

  • 返納命令を受けた者は、直ちに危険物取扱者の資格を失う。

6. 【補足】違反した場合のリスク

(1) 法令違反の例

  • 記載事項に変更があったのに書換えを怠る。

  • 紛失免状を発見した後、返納しない。

  • 資格喪失後に免状を保持したままにする。

(2) 違反の結果

  • 罰則の対象となり、再取得が難しくなる可能性があります。

  • 免状の信用性が損なわれ、業務への影響が生じる恐れがあります。


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