乙４法令24：屋外貯蔵所の基準

1. はじめに：屋外貯蔵所とは

屋外貯蔵所は、危険物を屋外で安全に貯蔵・取り扱うために設置された施設です。
貯蔵できる危険物や構造・設備に関する厳密な基準が定められており、
これを遵守することで災害のリスクを軽減します。
本記事では、屋外貯蔵所で貯蔵・取扱い可能な危険物や禁止物、構造・設備の基準について詳しく解説します。

2. 屋外貯蔵所で貯蔵・取扱い可能な危険物

(1) 第2類危険物

• 硫黄：硫黄または硫黄のみを含有するもの

• 引火性固体（引火点0℃以上のもの）

(2) 第4類危険物

• 第1石油類（引火点0℃以上のもの）：トルエン、ピリジンなど。

• アルコール類：エタノール、メタノールなど。

• 第2石油類：灯油、軽油など。

• 第3石油類：重油など。

• 第4石油類：ギヤー油など。

• 動植物油類：オリーブ油、ヤシ油など。

特殊引火物や、引火点は−40℃のガソリンは、貯蔵できません。

3. 屋外貯蔵所の構造・設備基準

(1) 設置場所の基準

• 湿潤でない、排水の良い場所に設置する。

• 周囲に柵や排水溝を設け、明確に区画することで他の施設との分離を確保。

(2) 架台の基準

• 不燃材料を使用して製作する。

• 地盤面にしっかり固定し、安定性を確保する。

• 高さは6m未満に制限される。

(3)表示の基準

• 見やすい箇所に屋外貯蔵所である旨を表示した標識及び防火に関し必要な事項を掲示した掲示板を設けなければならない。

4.【補足】保有空地の基準

指定数量の倍数が10以下：3m以上
指定数量の倍数が10を超え20以下：6m以上
指定数量の倍数が20を超え50以下：10m以上
指定数量の倍数が50を超え200以下：20m以上
指定数量の倍数が200超：30m以上