関税定率法 第9条(抜粋)
緊急関税等
関税定率法第9条第1項
外国における価格の低落その他予想されなかつた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加(本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。)の事実(以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。)があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え、又は与えるおそれがある事実(以下この条において「本邦の産業に与える重大な損害等の事実」という。)がある場合において、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物及び期間(第八項の規定により指定された期間と通算して四年以内に限る。)を指定し、次の措置をとることができる。ただし、指定しようとする貨物のうちに、経済が開発の途上にある世界貿易機関の加盟国を原産地とし、その輸入量が本邦の当該貨物の総輸入量に占める比率が小さいもの(以下この項及び第八項において「輸入少量途上国産品」という。)が含まれている場合には、当該輸入少量途上国産品については、指定から除外するものとする。
一 指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、別表の税率による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と認められる卸売価格(類似の貨物にあつては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格)との差額から別表の税率による関税の額を控除した額以下の関税を課すること。
二 指定された貨物について世界貿易機関協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定のマラケシュ議定書(以下この条において「マラケシュ議定書」という。)又は世界貿易機関協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定(以下この条において「一般協定」という。)に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、一般協定第十九条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及び世界貿易機関協定附属書一Aのセーフガードに関する協定(以下この条において「セーフガード協定」という。)によりその譲許を撤回し、又は別表の税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率。以下この号において同じ。)の範囲内においてその譲許を修正し、別表の税率又は修正後の税率による関税を課すること。
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