関税法 第80条

貨物の収容

税関長は、保税地域の利用についてその障害を除き、又は関税の徴収を確保するため、次に掲げる貨物を収容することができる。この場合においては、国は、故意又は過失により損害を与えた場合を除くほか、その危険を負担しない。

一 指定保税地域にある外国貨物で、当該指定保税地域に入れた日から一月を経過したもの

二 保税蔵置場にある外国貨物で、第四十三条の二(外国貨物を置くことができる期間)に規定する期間を経過したもの

三 保税工場にある外国貨物で、第五十七条(外国貨物を置くことができる期間)に規定する期間を経過したもの

三の二 総合保税地域にある外国貨物で、第六十二条の九(外国貨物を置くことができる期間)に規定する期間を経過したもの

三の三 保税蔵置場、保税工場又は総合保税地域にある外国貨物で、第四十三条の三第一項(外国貨物を置くことの承認)(第六十一条の四において準用する場合を含む。)又は第六十二条の十(外国貨物を置くこと等の承認)の規定による承認を受けることなく、これらの規定に規定する期間を経過したもの

四 第四十一条(指定の取消し後における外国貨物)又は第四十七条第三項(許可の失効)(第六十一条の四、第六十二条の七及び第六十二条の十五において準用する場合を含む。)の規定により指定保税地域又は保税蔵置場、保税工場、保税展示場若しくは総合保税地域とみなされた場所にある外国貨物で、これらの規定により税関長が指定する期間を経過したもの

五 第三十条第一項第二号(外国貨物を置く場所の制限)の規定により許可を受け、指定された場所にある外国貨物で、同号の規定により指定された期間を経過したもの

六 保税地域にある貨物のうち、第百六条第一号(特別の場合における税関長の権限)の規定により当該保税地域から出すことを命ぜられたもので、同号の規定により税関長が指定した期間を経過したもの

七 第八十三条第一項(収容の解除)の規定による承認を受け、その際置かれていた場所にある貨物で、その承認の日から三日(その期間中に行政機関の休日がある場合においては、その行政機関の休日を除く。)を経過したもの(次条第三項ただし書の規定により保管された外国貨物で、第六十七条(輸出又は輸入の許可)の許可又は第七十三条第一項(輸入の許可前における貨物の引取り)の承認を受けたものを除く。)

2 前項各号に掲げる貨物が生活力を有する動植物であるとき、腐敗し、若しくは変質したとき、腐敗若しくは変質の虞があるとき、又は他の外国貨物を害する虞があるときは、同項各号に掲げる期間は、短縮することができる。

3 税関長は、第一項又は前項の規定により貨物を収容したときは、政令で定めるところにより、直ちにその旨を公告しなければならない。この場合において、前項の規定による期間の短縮があるときは、税関長は、収容された貨物の知れている所有者、管理者その他の利害関係者にその旨を通知しなければならない。

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