関税率表 第12.11項

第 12 類 採油用の種及び果実、各種の種及び果実、工業用又は医薬用の植物並びにわら及び飼料用植物

12.11 主として香料用、医療用、殺虫用、殺菌用その他これらに類する用途に供する植物及びその部分(種及び果実を含み、生鮮のもの及び冷蔵し、冷凍し又は乾燥したものに限るものとし、切り、砕き又は粉状にしたものであるかないかを問わない。)
1211.20-おたねにんじん
1211.30-コカ葉
1211.40-けしがら
1211.50-麻黄
1211.90-その他のもの

この項には、主として香料用、医療又は医薬用、殺虫用、殺菌用、寄生虫駆除用その他これらに類する用途に供される植物性生産品を含む。これらは、植物全体、こけ及び地衣類又はこれらの部分(木材、樹皮、根、茎、葉、花、花弁、果実及び種(12.01 項から 12.07 項までに該当する採油用の果実及び種を除く。))の状態のもの、また、主として機械的な処理によって生ずるくずであってもよい。これらは、生鮮のもの、冷蔵し、冷凍し又は乾燥したもの、丸のままのもの、切ったもの、破砕し又はひき割りにしたもの、粉末状のもの又は(使用に際して)すりつぶしたもの又は殻をとったものであってもいずれもこの項に含まれる。また、この項の物品にアルコールを浸み込ませたものもこの項に属する。
植物並びに樹木又は潅木その他の植物の部分(種及び果実を含む。)が、上記記載の目的に直接使用され、又はこれらの目的に適するエキス、アルカロイド、精油の製造に供されるものであれば、この項に属する。他方、この項には、不揮発性油の抽出用の種及び果実は含まない。例えその油がこの項に記載した目的のために使用されるものであっても、それらは 12.01 項から 12.07項までに含まれる。
また、香料用、医療用等に適するものであっても、この表の他の項により限定して記載されている植物性生産品は、この項には含まれないことに注意しなければならない。例えば、かんきつ類の果実の果皮(08.14)、9類のバニラ豆、丁子、アニスの種、大ういきょう及びその他の物品、ホップ(12.10)、12.12 項のチコリーの根、天然ガム、樹脂、ガムレジン及びオレオレジン(13.01)。
明らかに栽培用の生きているチコリー及びその根、その他の生きている苗木、球根、地下茎等並びに装飾用の花及び葉等は6類に属する。
主として香料用、医療用、殺虫用、殺菌用その他これらに類する用途に供される種類の木材は、チップ状、削りくず及び破砕し、粉砕し又は粉状にしたものに限りこの項に属することに注意しなければならない。それ以外の形状をした木材は含まない(44 類)。
この項のある種の植物及びその部分(種及び果実を含む。)はハーブの煎じ液又はハーブ茶を作るために例えば、1回分用の袋の中に入れられていることがある。単一の種の植物及びその部分(種及び果実を含む。)から成るこのような物品(例えばペパーミントティー)はこの項に属する。
ただし、この項には、前記に類似する物品で異なる種の植物及びその部分(種及び果実を含む。)(他の項の植物及び植物の部分を混合しているかいないかを問わない。)から成る物品又は単一の若しくは異なる種の植物及びその部分とその他の物質(例えば、一以上の植物のエキス)とを混合した物品を含まない(21.06)。
次のような物品は、場合によっては 30.03 項、30.04 項、33.03 項から 33.07 項まで又は 38.08項に属することもあるので注意しなければならない。
(a)この項の物品で混合されてないもののうち、治療若しくは予防を目的として、投与量にし若しくは小売用の形状若しくは包装にしたもの、又は香料の調製品若しくは殺虫剤、殺菌剤その他これらに類する物品として小売用にしたもの
(b)上記(a)に記載する目的に供するため混合したもの
ただし、主として医療用(pharmacy)に供するということで植物性生産品をこの項に分類することは、これらの生産品を混合した場合あるいは混合しないで投与量にし又は小売用の形状若しくは包装にした場合に、これらの物品を 30.03 項又は 30.04 項に該当する医薬品(medicaments)とみなし得るということを必ずしも意味するものではない。30.03 項又は 30.04 項における「医薬品(medicaments)」という用語は、治療若しくは予防の用途を有する物品のみを指すものであるが、広義の「医療用(pharmacy)」という用語は、医薬品及び治療若しくは予防の用途を有しない物品(例えば、強壮飲料、強化食料、血液型判定試薬)の双方を含む。
この項には、次の物品を含まない。
(a)ソースの調味付けに使用されるもので、この項の異なる種の植物及びその部分から成る混合物(21.03)
(b)直接飲料の香味付けに又は飲料の製造用エキスを調製するために使用される次の物品
(i)この項の異なる種の植物及びその部分から成る混合物(21.06)
(ii)この項の植物及びその部分と他の類(例えば7類、9類、11 類)の植物性生産品との混合物(9類又は 21.06)
次に掲げる物品は、この項に含まれる。

(例示省略)

上記の植物学上の名称はすべてをつくしていないが、植物を照合するのを助けるために掲げたものである。特定の種の植物学上の名称を掲げているが、これは、同じ科の植物の他の種はこの項に属さないということを必ずしも示すものではない。
なお、この項のある種の物品のうち、国際的文書において麻薬として取り扱われているものは、29 類の末尾の「麻薬及び向精神薬物の一覧表」に掲げられている。


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