関税率表の解釈に関する通則 通則5(抜粋)
通則5(a)
前記の原則のほか、次の物品については、次の原則を適用する。
(a)写真機用ケース、楽器用ケース、銃用ケース、製図機器用ケース、首飾り用ケースその他これらに類する容器で特定の物品又は物品のセットを収納するために特に製作し又は適合させたものであって、長期間の使用に適し、当該容器に収納される物品とともに提示され、かつ、通常当該物品とともに販売されるものは、当該物品に含まれる。ただし、この(a)の原則は、重要な特性を全体に与えている容器については、適用しない。
解説
通則5(a)(ケース、箱その他これらに類する容器)
(Ⅰ)この通則は、次に規定する容器についてのみ適用する。
(1)特定の物品又は物品のセットを収納するために特に製作し又は適合させた容器(すなわち、当該物品を収納するために特別に設計製作されたもの。容器によっては、収納する物品の形状に合わせて製作されているものもある。)で、
(2)長期間の使用に適する容器(すなわち、これらの容器は、収納される物品の耐久性に合わせて製作されている。また、これらの容器は、当該物品が使用されない時(例えば、輸送、貯蔵等の期間)は、これを保護する役目がある。したがって、これらの基準に照らせば、ここでいう容器は単なる包装とは区別される。)で、
(3)輸送の便宜のため収納される物品と別々に包装されているかいないかを問わず、収納される物品とともに提示される容器(ただし、分離されて提示された場合、容器は、それ自体が該当する項に属する。)で、
(4)通常収納される物品とともに販売される容器で、かつ
(5)重要な特性を全体に与えない容器
(Ⅱ)収納される物品とともに提示される容器で、この通則の規定を適用してその所属が決定される容器の実例には、次のような物品がある。
(1)身辺用細貨類の箱及びケース(71.13)
(2)電気かみそりのケース(85.10)
(3)双眼鏡のケース及び望遠鏡のケース(90.05)
(4)楽器のケース、箱及びバッグ(例えば 92.02)
(5)銃のケース(例えば 93.03)
(Ⅲ)この通則が適用されない容器の実例には、茶を入れた銀製の茶筒、砂糖菓子を入れた装飾的な陶磁製入れ物のような容器類がある。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?