関税率表 第11部注2(抜粋)
第 11 部 紡織用繊維及びその製品
関税率表第11部注2(A)
注
2(A)第 50 類から第 55 類まで、第 58.09 項又は第 59.02 項のいずれかに属するとみられる物品で二以上の紡織用繊維から成るものは、構成する紡織用繊維のうち最大の重量を占めるものから成る物品とみなしてその所属を決定する。構成する紡織用繊維のうち最大の重量を占めるものがない場合には、当該物品は等しく考慮に値する項のうち数字上の配列において最後となる項に属するもののみから成る物品とみなしてその所属を決定する。
関税率表第11部
注
1 この部には、次の物品を含まない。
(a)ブラシ製造用の獣毛(第 05.02 項参照)並びに馬毛及びそのくず(第 05.11 項参照)
(b)人髪及びその製品(第 05.01 項、第 67.03 項及び第 67.04 項参照。搾油機その他これに類する機械に通常使用する種類のろ過布(第 59.11 項参照)を除く。)
(c)第 14 類のコットンリンターその他の植物性材料
(d)第 25.24 項の石綿及び第 68.12 項又は第 68.13 項の石綿の製品その他の物品
(e)第 30.05 項又は第 30.06 項の物品及び第 33.06 項の小売用の包装にした歯間清掃用の糸(デンタルフロス)
(f)第 37.01 項から第 37.04 項までの感光性の紡織用繊維
(g)プラスチックの単繊維で横断面の最大寸法が1ミリメートルを超えるもの及びプラスチックのストリップその他これらに類する物品(例えば、人造ストロー)で見掛け幅が5ミリメートルを超えるもの(第 39 類参照)並びにこれらの組物、織物類、かご細工物及び枝条細工物(第 46 類参照)
(h)織物、メリヤス編物、クロセ編物、フェルト及び不織布で、プラスチックを染み込ませ、塗布し、被覆し又は積層したもの並びにこれらの製品のうち、第 39 類のもの
(ij)織物、メリヤス編物、クロセ編物、フェルト及び不織布で、ゴムを染み込ませ、塗布し、被覆し又は積層したもの並びにこれらの製品のうち、第 40 類のもの
(k)毛が付いている獣皮及び毛皮(第 41 類及び第 43 類参照)、第 43.03 項の毛皮製品並びに第43.04 項の人造毛皮及びその製品
(l)第 42.01 項又は第 42.02 項の紡織用繊維の製品
(m)第 48 類の物品(例えば、セルロースウォッディング)
(n)第 64 類の履物及びその部分品並びにゲートル、レギンスその他これらに類する物品
(o)第 65 類のヘアネット及びその他の帽子並びにこれらの部分品
(p)第 67 類の物品
(q)研磨材料を塗布した紡織用繊維(第 68.05 項参照)並びに第 68.15 項の炭素繊維及びその製品
(r)ガラス繊維及びその製品(第 70 類参照。ガラス繊維の糸によりししゅうしたもので基布が見えるものを除く。)
(s)第 94 類の物品(例えば、家具、寝具及びランプその他の照明器具)
(t)第 95 類の物品(例えば、がん具、遊戯用具、運動用具及びネット)
(u)第 96 類の物品(例えば、ブラシ、裁縫用のトラベルセット、スライドファスナー、タイプライターリボン、生理用のナプキン(パッド)及びタンポン並びに乳児用のおむつ及びおむつ中敷き)
(v)第 97 類の物品
2(A)第 50 類から第 55 類まで、第 58.09 項又は第 59.02 項のいずれかに属するとみられる物品で二以上の紡織用繊維から成るものは、構成する紡織用繊維のうち最大の重量を占めるものから成る物品とみなしてその所属を決定する。構成する紡織用繊維のうち最大の重量を占めるものがない場合には、当該物品は等しく考慮に値する項のうち数字上の配列において最後となる項に属するもののみから成る物品とみなしてその所属を決定する。
(B)(A)の規定の適用については、次に定めるところによる。
(a)馬毛をしん糸に使用したジンプヤーン(第 51.10 項参照)及び金属を交えた糸(第56.05 項参照)は、単一の紡織用繊維とみなすものとし、その重量は、これを構成する要素の重量の合計による。また、織物の所属の決定に当たり、金属糸は、紡織用繊維とみなす。
(b)所属の決定に当たっては、まず類の決定を行うものとし、次に当該類の中から、当該類に属しない構成材料を考慮することなく、項を決定する。
(c)第 54 類及び第 55 類の両類を他の類とともに考慮する必要がある場合には、第 54 類及び第 55 類は、一の類として取り扱う。
(d)異なる紡織用繊維が一の類又は項に含まれる場合には、これらは、単一の紡織用繊維とみなす。
(C)(A)及び(B)の規定は、3から6までの糸についても適用する。
3(A)この部において次の糸(単糸、マルチプルヤーン及びケーブルヤーン)は、(B)の物品を除くほか、ひも、綱及びケーブルとする。
(a)絹糸、絹紡糸及び絹紡紬(ちゅう)糸で、20,000 デシテックスを超えるもの
(b)人造繊維の糸(第 54 類の2本以上の単繊維から製造した糸を含む。)で、10,000 デシテックスを超えるもの
(c)大麻糸及び亜麻糸で、次のもの
(i)磨き又はつや出ししたもので、1,429 デシテックス以上のもの
(ⅱ)磨いてなく、かつ、つや出ししてないもので、20,000 デシテックスを超えるもの
(d)コイヤヤーンで3本以上の糸をよったもの
(e)その他の植物性繊維の糸で、20,000 デシテックスを超えるもの
(f)金属糸で補強した糸
(B)(A)の規定は、次の物品については適用しない。
(a)羊毛その他の獣毛の糸及び紙糸(金属糸で補強した糸を除く。)
(b)第 54 類のマルチフィラメントヤーン(よってないもの及びより数が1メートルにつき5未満のものに限る。)及び第 55 類の人造繊維の長繊維のトウ
(c)第 50.06 項の天然てぐす及び第 54 類の単繊維
(d)第 56.05 項の金属を交えた糸(金属糸で補強した糸を除く。)
(e)第 56.06 項のシェニールヤーン、ジンプヤーン及びループウェールヤーン
4(A)第 50 類から第 52 類まで、第 54 類及び第 55 類において糸との関連で「小売用にしたもの」とは、(B)の物品を除くほか、次のいずれかの糸(単糸、マルチプルヤーン及びケーブルヤーン)をいう。
(a)カード、リール、チューブその他これらに類する糸巻に巻いた糸で1個の重量(糸巻の重量を含む。)が次の重量以下であるもの
(i)絹糸、絹紡糸、絹紡紬(ちゅう)糸及び人造繊維の長繊維の糸については、85グラム
(ⅱ)その他の糸については、125 グラム
(b)ボール巻又はかせ巻の糸については、1個の重量が次の重量以下であるもの
(i)絹糸、絹紡糸、絹紡紬(ちゅう)糸及び 3,000 デシテックス未満の人造繊維の長繊維の糸については、85 グラム
(ⅱ)2,000 デシテックス未満のその他の糸については、125 グラム
(ⅲ)その他の糸については、500 グラム
(c)数個の小さなかせに区分してある等しい重量のかせ巻の糸については、1個の小さなかせの重量が次の重量以下であるもの
(i)絹糸、絹紡糸、絹紡紬(ちゅう)糸及び人造繊維の長繊維の糸については、85グラム
(ⅱ)その他の糸については、125 グラム
(B)(A)の規定は、次の物品については適用しない。
(a)紡織用繊維の単糸。ただし、次のものを除く。
(i)羊毛又は繊獣毛の単糸で漂白してないもの
(ⅱ)羊毛又は繊獣毛の単糸で、漂白し、浸染し又はなせんしたもののうち、5,000デシテックスを超えるもの
(b)マルチプルヤーン及びケーブルヤーンで、漂白してないもののうち、次のもの
(i)絹糸、絹紡糸及び絹紡紬(ちゅう)糸(体裁を問わない。)
(ⅱ)その他の紡織用繊維の糸でかせ巻きのもの(羊毛又は繊獣毛の糸を除く。)
(c)マルチプルヤーン及びケーブルヤーン(絹糸、絹紡糸及び絹紡紬(ちゅう)糸に限る。)で漂白し、浸染し又はなせんしたもののうち、133 デシテックス以下のもの
(d)紡織用繊維の単糸、マルチプルヤーン及びケーブルヤーンで、次のもの
(i)あやかせのもの
(ⅱ)コップ、ねん糸用のチューブ、パーン、円すい状ボビン、スピンドルその他の糸巻に巻いたもの、繭の形状に巻いたものでししゅう機に使用するものその他の繊維工業において使用する体裁にしたもの
5 第 52.04 項、第 54.01 項及び第 55.08 項において「縫糸」とは、マルチプルヤーン及びケーブルヤーンで、次のすべての要件を満たすものをいう。
(a)糸巻(例えば、リール及びチューブ)に巻いたもので重量(糸巻の重量を含む。)が 1,000グラム以下であること。
(b)縫糸用としての仕上加工をしてあること。
(c)最後に Z よりをかけてあること。
6 この部において「強力糸」とは、次の糸をいう。
ナイロンその他のポリアミド又はポリエステルの単糸で、テナシティが1テックスにつき 60センチニュートンを超えるもの
ナイロンその他のポリアミド又はポリエステルのマルチプルヤーン及びケーブルヤーンで、テナシティが1テックスにつき 53 センチニュートンを超えるもの
ビスコースレーヨンの単糸、マルチプルヤーン及びケーブルヤーンで、テナシティが1テックスにつき 27 センチニュートンを超えるもの
7 この部において「製品にしたもの」とは、次の物品をいう。
(a)長方形(正方形を含む。)以外の形状に裁断した物品
(b)完成したもので、単に分割糸を切ることにより又はそのままで使用することができるもの(縫製その他の加工を要しないものに限る。例えば、ダスター、タオル、テーブルクロス、スカーフ及び毛布)
(c)特定の大きさに裁断し、少なくとも一の縁を熱溶着し(縁を先細にし又は圧着したのが見えるものに限る。)、その他の縁をこの注に規定される他の加工をした物品(反物の裁断した縁にほつれ止めのための熱裁断その他の簡単な加工をしたものを除く。)
(d)縁縫いし、縁かがりをし又は縁に房を付けた物品(反物の裁断した縁にほつれ止めのための簡単な加工をしたものを除く。)
(e)特定の大きさに裁断した物品でドロンワークをしたもの
(f)縫製、のり付けその他の方法によりつなぎ合わせた物品(同種の織物類を二以上つなぎ合わせた反物及び二以上の織物類を重ね合わせた反物(詰物をしてあるかないかを問わない。)を除く。)
(g)メリヤス編み又はクロセ編みにより特定の形状に編み上げたもの(単一の物品に裁断してあるかないかを問わない。)
8 第 50 類から第 60 類までにおいては、次に定めるところによる。
(a)第 50 類から第 55 類まで、第 60 類及び、文脈により別に解釈される場合を除くほか、第56 類から第 59 類までには、7に定義する製品にしたものを含まない。
(b)第 50 類から第 55 類まで及び第 60 類には、第 56 類から第 59 類までの物品を含まない。
9 第 50 類から第 55 類までの織物には、紡織用繊維の糸を平行に並べた層を鋭角又は直角に重ね合わせ、糸の交点で接着剤又は熱溶融により結合した物品を含む。
10 紡織用繊維にゴム糸を組み合わせたものから成る弾力性のある物品は、この部に属する。
11 この部において染み込ませたものには、浸せきしたものを含む。
12 この部においてポリアミドには、アラミドを含む。
13 この部及び適用可能な場合にはこの表において「弾性糸」とは、合成繊維の長繊維の糸(単繊維を含むものとし、テクスチャード加工糸を除く。)で、もとの長さの3倍に伸ばしても切れず、もとの長さの2倍に伸ばした後、5分以内にもとの長さの 1.5 倍以下に戻るものをいう。
14 文脈により別に解釈される場合を除くほか、紡織用繊維から成る衣類で異なる項に属するものは、小売用のセットにした場合であっても当該各項に属する。
この場合において、「紡織用繊維から成る衣類」とは、第 61.01 項から第 61.14 項まで及び第62.01 項から第 62.11 項までの衣類をいう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?