東洋医学の考え方では冬は「陰」の極まるまる時期で、冬至の前後を冬として、立冬(11月の初め)から立春(2月4日)までを指しますが、現在では気候のずれもありますから、11月から3月ぐらいまでと考えてください。 二十四節気でいう、立冬、小雪、大雪、冬至,小寒、大寒にあたります。 ●冬の病気 冬の病気は、主に冷えによるものです。 いろいろな気候の害の中で「寒」によるものが最も多い時期です。 その中でもインフルエンザなどの流感によって多くの命を落とすことがあります。 ●冷えから
「漢方用語の解説」 ●気虚(ききょ) 気が減少すること、気が不足している状態。 ●気逆(きぎゃく) 体内の気の循環が乱れているため、気の流れが正常の逆に巡ってしまう。 ●気滞(きたい) 気がスムーズに流れない状態を表す漢方独特の概念。 ●血虚(けっきょ) 血の量が少なくなり不足している状態。 ●瘀血(おけつ) 血の巡りが悪くなっている状態。 ●水毒(すいどく) 体内に溜まった水分がうまく排出されないために起こるさまざまな不調のこと。東洋医学の用語 [体に出る不定愁訴
一年中で最も暑い時期を指しますが、一年の中で最も太陽が高く、昼が長い時期を示します。 もっとも「陽」の窮まる時期で、東洋医学では夏至の前後を夏とし、立夏(5月6日頃)から立秋(8月8日頃)の前日までを指します。現代では気候のずれもありますから、6月から8月ぐらいまでを夏と考えてもいいでしょう。二十四節気でいうと、立夏、小満、夏至、小暑、大暑にあたります。 夏はすべてのものが盛んになり美しく成長する季節で、物事が長ずる時期です。 夏は「陽気」が最も盛んになり、植物は大きく茂りま
へそ(臍)は、色々な形をしています。此れを東洋医学的な見地から見ますと、へその型はその人の健康状態を表しているのです。へそは縦長よりも、お餅を横から見たように偉そうに踏ん張っているのがいいのです。そんな人は胃腸が丈夫であるだけでなく、五臓六腑もしっかりしている、身体が強く、いわゆる免疫力もしっかりしています。 ところが、年を取ったり、生まれつき胃腸の弱い人、臆病質な人や大病を患ったような人は、へそに元気がありません。 硬くなったへそ、垂れ下がったへそ、横の方に引っ張られたよう
今はまだ、大寒、一年で一番寒い時です。 やがて、暦の上では立春,雨水、啓蟲(けいちく)、春分、清明、穀雨になって季節が移ります。 冬に盛んだった「陰気」が衰えていく代わりに、「陽気」が増してくる時期です。 春分は「陰陽」が同じになる日で、昼夜の長さがほぼ同じになります。 春に多いトラブルとしては、頭痛、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、春の風邪、自律神経失調症、情緒不安定、めまい、などが出てきます。これらは迷走した陽気が停滞することによって引き起こされます。 食べ
肘関節痛は急性、慢性の炎症性疾患で生じるほか、過酷な使用による筋、腱などの軟部組織に炎症を生じても痛みが出ます。更に外傷による捻挫、脱臼、骨折などは激しい痛みを訴えます。 肘の痛み障害はスポーツをする人だけに起こるものではなく、普通の生活をしていて起こることがしばしばあります。例えば、タオルを絞ると痛い、ドアのノブを回す時に痛む、鍋などを持ち上げると痛むなど、ふだんはスポーツをしていない人にも起こってくる。発生原因は、同じことを多く繰り返して起こるのと、筋力低下によって起こる
一般的に皆が(特に女性が美容に関して興味を持ち始めたのは戦後、高度成長期に入った頃からの日本の経済状態とも無関係ではない気がします。大正時代、昭和20年代までの女性では肥満という人は少なかったという話を聞いたことがあります。 ■「地の気」と「天の気」 人体内部において、臓腑及びその構成物の機能や働きを総合的に示しますと『地の気』と『天の気』があります。 ・「地の気」は飲食物から得られます。食物を口でくだき食道を通って胃に送られ、さらに砕かれて小腸に送られます。胃・小腸は
スポーツをしていてもいなくても、日常生活のちょっとした事でよく足の捻挫をしてしまうものです。捻挫の症状のレベルと原因、治療法をご紹介したいと思います。 「捻挫の程度」 捻挫の症状の程度を判断する際に活用してください。 Ⅰ度・・・(軽症) 靭帯が伸ばされただけで、腫れや運動痛を生じない。体重をかけて痛みがなければプレー可能。テーピングが大事。 Ⅱ度・・・(中症) 靭帯の部分断裂であり、ある方向に動かすと痛い。腫れて、皮下出血がある。中症を軽く見る傾向があるので、しっ
■スポーツ外傷とスポーツ障害の違い ・外傷・・・一回で負ってしまうケガ。 ・障害・・・繰り返し使いすぎて起こってしまう炎症など ■ 膝のスポーツ障害痛部位 1・・・膝蓋靭帯炎 2・・・大腿四頭筋腱炎 3・・・鳶足炎 4・・・大腿二頭筋腱炎 5・・・膝窩筋腱炎 6・・・腸脛靭帯炎 7・・・内側側副靭帯炎 8・・・オスグット病 9・・・ヨハンソン病 10・・・有痛性分裂膝蓋骨 11・・・タナ障害 12・・・離断性骨軟骨炎 13・・・膝蓋軟骨軟化症 14・・・脛
小さい子どものせき、喘息、呼吸器系疾患は肺や胃腸の働きが弱いために起こることが多いのです。 ■肺が弱い体質 胃腸の働きの不調和が加わると体の中の水分代謝が悪くなって喘息が起きます。胃腸で作られたエネルギーが全 身に巡れば問題はないのですが、胃腸の働きが十分でなく、水分代謝が悪くなると、オーバーヒートしたような 熱が出ることがあります。その熱が肺や気管支の熱となって喘息発作を引き起こします。 【 からだの特徴 】 色白、 肌のきめが細かい、 背中に産毛が多い、 皮膚が過
多くの人から鍼の安全性と鍼の消毒についてご質問を受けていますのでお答えします。鍼をまだ一度もしたことがない人の中には、「身体の中で折れたりしないか」「化膿しないか」「消毒はどうなっているの」と言う心配の声があります。 「身体の中で折れたりしない?」 その恐れはありません。鍼の材質には縫い針などと違って、丈夫で弾力性のある金や銀の合金と柔らかい質のステンレスが使われているからです。過度の心配をする必要はないと思います。 「化膿しない?消毒はどうなっているの?」 化膿し
皆が寒がらないのに自分だけ寒いと感じたり、気温の低下に対して体温調節ができず体の表面の温度が下がってしまい日常生活に支障をきたし熟睡できなくなったりするのが冷え性です。 主に手足の先や背中の辺りなど局所的に皮膚温が低下するもので、体内の温度(体温)が低下することはありません。 ■冷え性は女性特有? 冷え症は男性にもありますが、ほとんどが女性です。卵巣の働きが密接に関係し、生理中や生理後の10日間ぐらい の期間あるいは更年期の女性によく見らます。時には、甲状腺や副腎などのホ
夜泣き・かんの虫でのお問合せが多いので、夜泣き・かんの虫のコラムを追加することにしました。 夜泣き・かんの虫でお困りの方は下のコラムも参考にしてみてください。 ●「夜泣き」「かんの虫」第1弾 ●「夜泣き」「かんの虫」第2弾 ●原因 この時期の乳幼児の精神と身体の急速な発育のために生じるアンバランスな状態によって起きるので、神経症と診ます。 行動意欲があるが体が動かない、何か欲しいのに言葉で表すことが出来ない不満やもどかしさが一種の精神興奮を表します。 お子さんは
■安産のお灸と効果 妊娠中に妊婦が三陰交(さんいんこう)にお灸をすえると、母体だけではなく生まれてくる子供にも効果が現れます。子供の胃腸が丈夫で、体が敏捷に動くことです、又、子供らしい子供になり自分の持っている能力を十分発揮できるようになります。安産のツボ「三陰交」のすばらしさ 1.副作用が出ない 2.妊娠中の足のむくみやだるさが取れる 3.陣痛が軽くなる 4.生まれた赤ちゃんは丈夫に育つ 5.自分で据えられる 三陰交のお灸は初めにツボの位置を教えてもらえば、後
東洋医学の基本的な診察方法を知ればより深くはり灸治療・東洋医学の病気に対する基本姿勢が見えてきます。 ■基本は4つ 漢方では病人を診察するとき、望診、聞診、問診、切診の四つの方法を行います。この四診が東洋医学・はり灸治療の基本診察になります。 ■ 四診(東洋医学の診察法) 望診(ぼうしん)・・・病人の顔色、表情、携帯、言語、意思などを観察します。目で見て患者さんの病状を判断します。 1.精神状態を見る(例:そわそわしていないか) 2.顔の気・色を見る 3.舌
肩こりをそのままにして無理をしていると、朝起きた時に頚(くび)が動かなくなっていたという人が多いと思います。程度は様々で、ひどい人になると自分の頭を抱えて治療院に来る人がいます。中には別の病気はないのに同時にめまいがしたり、気分が悪いという人もいます。 ■寝違えの原因 ・過労が一番の原因 ・睡眠中の頚部の不自然な姿勢、 冷え 過度の疲労などによって経絡の気血のめぐりが悪くなって滞りが生じ、痛みが起きます。多くの場合、朝の起床時に首に異常に気付きます。首を左右に動かした