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「2025年の崖」と未来への挑戦

こんにちは。岡山トヨタシステムサービスです。

競争力の鍵を握るデジタル変革の目前に迫り来る「2025年の崖」とデジタル時代を勝ち抜くための戦略についてお話したいと思います。

最後まで読んでいただけると嬉しいです・・・!


▼2025年の崖とレガシーシステムの課題


「2025年の崖」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、経済産業省の「DXレポート」で指摘されている、日本企業が抱えるITシステムの技術的課題を指す言葉です。

なぜ「崖」なのか?

多くの企業はいまだに古い「レガシーシステム」に依存しており、そのシステムを維持する担当エンジニアの退職や技術の陳腐化によって、運用や保守が難しくなっています。また、ITエンジニアが新しい技術に触れる機会も減少し、企業のデジタル変革(DX)が進まないという状況が生まれています。
もしこのままだと、日本企業は世界のデジタル競争で大きく遅れをとってしまいます。まるでスマートフォンの時代に、ガラケーを使い続けているようなものです。
特に、システム開発をベンダーに丸投げしている企業では、システムに関するノウハウが社内に蓄積されず、基幹系システムを刷新したくても、その作業を担える人材が不足しています。このような状況が続くと、日本全体の競争力の低下につながり、デジタル技術を活用した企業との差が広がります。

なぜ課題解決が進まないのか?

日本企業が課題解決を進められない理由は、いくつかの根本的な構造的問題があるからです。主な要因を挙げてみます。

「変化への抵抗」の企業文化
長年使用されているレガシーシステムは複雑で、システム刷新には莫大な初期投資が必要です。既存のベテランエンジニアの中には、その古い技術を妄信する傾向も少なくありません。そのため、新しい技術が導入されても、その効率性や可能性を理解し活用しようとしないことが多いです。しかし、こうした古い技術を使い続けることで、「技術的負債」と呼ばれる問題が蓄積し、パフォーマンスやセキュリティの向上、ユーザー体験の改善など新しいビジネスチャンスを逃してしまいます。
ITリテラシーを高め、最新のテクノロジーに精通しておけば、改善策や新技術の導入を目指すことが期待されます。

人材育成の難しさ
日本では、急速な技術進化やDXの推進に対応できるITエンジニアが不足しており、その人材不足が深刻な問題となっています。また、優秀なデジタル人材の獲得も難しくなっています。
そのため、システムの開発や運用を外部に依存せず、企業内で専門的な知識を持ったエンジニアを育成することが求められています。

取り組みがはじまっている対策例

・ITエンジニアの育成・内製化
最近では企業がシステム開発を外部に委託せず、自社で行う「内製化」の動きが広がっています。内製化することで、エンジニアは自社システムを自ら運用・管理し、より効率的で革新的なシステムを開発できるようになります。これにより、企業の競争力が高まり、デジタル変革が進むことが期待されています。
   
脱人月開発・脱低位安定
私たちIT企業側も変化についていける柔軟な思考が求められています。
システムの受託開発からサービス提供型への移行も進んでいますが、まだ過渡期であり、従来の「人月単価」ベースのビジネスモデルから完全には脱却できていません。
さらにITエンジニアには、技術スキルに加えて経営や戦略の視点を持つことも求められます。たとえば、経営の意思決定をサポートする情報基盤や、売上を伸ばすためのマーケティングシステム、コスト削減を実現する生産・物流システムの企画等、主体的に企業の課題を理解する役割が期待されています。

▼DXの重要性と未来への挑戦


「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、デジタル技術を活用してビジネスや社会を根本的に変革する可能性があります。DXの推進は、これからの企業の競争力を大きく左右します。しかし、古いシステムに依存する企業はこの変革に乗り遅れるリスクがあります。
経済産業省の「DX推進ガイドライン」では、企業がデジタル変革を成功させるために、次の段階的なステップを推奨しています。

1.システムの棚卸しと機能の洗い出し
現在使用しているシステムを見直し、必要な機能を明確にして、それに対応する新しいシステムを選定します。
この際、「業務にシステムを合わせる」のではなく、「システムに業務を合わせる」姿勢で業務フローの改善も含め、効率的な運用を目指します。
 
2.人材の確保とリソースのシフト
刷新したシステムの運用はアウトソーシングし、これまでIT担当や運用担当だった人材をDX推進担当者として活用します。これにより、戦略的な業務に注力することが可能になります。
 
3.守りのIT投資よりも攻めのIT投資を重視する
IT投資には、「守り」と「攻め」の2つの概念があります。「攻め」のIT投資とは、AIやビッグデータを活用して製品やサービス、ビジネスモデルを根本的に変革するための投資を指します。守りのIT投資も必要ですが、DXを成功させるためには「攻め」のIT投資を重視し、企業の成長を後押しすることが求められます。


デジタル変革の必要性と「2025年の崖」に代表される日本の課題は、ITエンジニアにとって大きな挑戦であり、同時にチャンスでもあります。これからの時代、最新の技術を駆使して企業や社会の変革を牽引できるエンジニアが求められています。自らの手で未来を切り拓きたいという意欲を持つ皆さん、ぜひIT業界でその力を発揮してみませんか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いしましょう。
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