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主人公

涙があふれた。
あなたが夢に出てくる。
私にとっては幸せな悪夢だ。

充実している生活。
ことは足りている。

なのに、気づけばあなたが頭にいる。
そばにいる。となりにいる。

いなかったはずなのに。

それはまるで不協和音のように。
ほろほろと砕けて落ちていく。
涙とともに流れ落ちていく。

「また明日」と毎日言いたくなってしまうことが
恋の始まりなのかもしれない。

主人公になるな。お前が思うほど
世界はお前を中心に回っていない。
車にでも轢かれて身体にシマ模様を
つけられたらいいんだ。こんな邪な人間。

こんな夜は決まってラブソングが流れるんだ。
お前の音楽プレーヤーから。

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