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季節の操法

散歩していて、30メートル位ある木の梢をふっと見上げると、さらさら揺れていた。

木の梢の動きに合わせて目が細かく動いた。

見上げているので頸椎2番も弛む。

口が開いてポカーンとする。

この季節は目も頭も弛みます。

冬だとこういうことは無い。

葉が無いので、木を見上げても目は固定されている。

寒々しいので余り樹木をぼんやり観ることも無い。

夏は神経を弛める時期。

冬はやはり神経を使う時期です。

季節によって細かい身体運動が規定されています。

所によってもそうです。

都会のビルに囲まれた地域だと、ぼんやり木を見上げることもできません。

エアコンの室外機の熱風も苦痛です。

自然な温度と風と葉の動きが無いのです。

目と頸の動きが固定されます。

都会に住んだら神経衰弱になるのも当然と思います。

そこで向精神薬を飲んでも、トータルでは無意味と思います。

身体と精神に異変を感じる人は、住む処と季節による生活の中での運動を変えるべきと思います。

陳腐な表現ですが、身体は身体外のすべてと共鳴しています。

野口整体の操法は基本的に季節に従います。

「勝手に治る」というのは、意識と意志の外側にあるものとの共鳴を利用するということです。

他動的な体操です。

野口整体の操法を受ければ受けるほど、施術すればするほど、身体とその他のすべての事物との間の理解が深まります。

この季節は何も考えずに動き回れるといいですよね。
(2023年7月27日執筆)

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