見出し画像

怪しい短歌 ル 5首

吐き出され霧散していく魂を追うかのように壁を這う蜘蛛

夜遅く冷たく響く一雫人差し指は微動だにせず

他の窓からは見えないモノが見え皆遠巻きに視線をそらす

ヒトリガか火見櫓(ヒノミヤグラ)の半鐘(ハンショウ)を覆いくすぶる羽が揺らめく

マツムシの音色悲しや草原の髑髏(ドクロ)に染みて思い慰む


いいなと思ったら応援しよう!

音郷
よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートはクリエイターとして活動費に使わせていただきます。あるいは、あんみつを買う費用の一部にさせていただきます。