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怪しい短歌　ネ　5首

音郷

盛大な行進曲が不意にやみ衣ずれの音がおおきく響く

桃よりも痛みやすくて紫に変色してく君の左手

日の下で小豆を洗う夏川は赤く染まって清く流れる

踏切の警告音にかぶさって聞こえた歌を覚えてますか

血が抜けて優しい色の肉塊がすべてを忘れゆっくり歩く

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