見出し画像

怪しい短歌 へ 10首

歩くほど泣き重くなる老人を警察署までおぶっていった

人混みの写真にひっそり写り込み鮮明すぎてバレない心霊

丑三つにマッチ擦る音かく響き硫黄香りて野衾を呼ぶ

それっきり花は咲くのをやめましたそれでも世話は続けています

木枯らしの泣く野は淋し君がため咲かせた花の色も忘れて

雪の降る月夜の晩に出迎える遠方からの古い友人

コンビニのカフェラテを飲む駐車場精進落とし今日は帰ろう

昨夜から降り続く雨は夜明け前サイレンと共にさらに強まる

草も木も寝てる二度寝は下手だから起こすな私を誰だお前は

三途では待たなくて良しそれよりもどこに行ったかはやく知らせろ



いいなと思ったら応援しよう!

音郷
よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートはクリエイターとして活動費に使わせていただきます。あるいは、あんみつを買う費用の一部にさせていただきます。