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1月10日から1月23日まで、二週間に聴いたタイトルを振り返る。
#015 ヴィルトゥオーゾたちがキラっキラっに輝いていた時代の、ヴィルトゥオーゾたちによる2台ピアノ作品集ですよ!つまり、キラっキラっ×2!いや、ヴィルトゥオージティが2台のピアノで繰り出されると、どっしりとした安定感が生まれ、また新たなゴージャスに昇華... これが、もう、魅惑的!
💿 新譜、ピリオドのピアニスト、福田理子とトビアス・コッホのデュオによる、ショパン、メンデルスゾーン、モシェレス、ヒラー、リストの2台のピアノのための作品集、"GRAND DUO"。https://t.co/aXc7dsk6nW
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 10, 2022
華やかだったあの頃を綴じたアルバムを捲るような... 懐かしさと心躍る感覚に酔う。👍
#016 昨年は、サン・サーンスの没後100年のメモリアルだったわけですが、遅まきながら、『動物の謝肉祭』を聴いてみたわけです。が、久々に聴いて、おおっ?!となる。楽しい音楽の真実=内輪ネタのおふざけ、という肩の力の抜けたところで存分に繰り出されるサン・サーンスのセンスと確かな腕!『動物の謝肉祭』、馬鹿にならないのですよ...
💿 新譜、にしては、かなり経ってしまったのだけれど... フランスのピアノ・デュオ、デュオ・ヤテコックが中心となって繰り広げる、『動物の謝肉祭』に、プーランクの2台のピアノのための協奏曲に...https://t.co/H1ubkpUoVI
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 11, 2022
フランス音楽のワチャワチャ面を、最上のエスプリで以って楽しむ!👍
#017 根本+ムジカ・ニジェラ、初めて聴きました!いや、なかなかに凄かった... メンバーの個性がスパークしていて... そうして音楽を息衝かせる、指揮者、根本雄伯、興味深し... いやー、これからが楽しみな個性!
💿 新譜、根本雄伯率いる、北フランス、コート・ドパールのアンサンブル、ムジカ・ニジェラの演奏で、プーランクの黒人狂詩曲、カンタータ『仮面舞踏会』などなど、おふざけ(?)作品集、"L'ESPIÈGLE"。https://t.co/YYb4aglUK9
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 12, 2022
初笑いには時を逸しましたが... プーランクのヘンテコで、笑う!👍
#018 ドビュッシーのソナタを想起させる、ルヴュ・ブランシュの編成... いや、いろいろ可能性を感じずにはいられないのです!で、その編成を以って引き出される、フランスならではの響きに対する鋭敏な感性!そして、ミューズにしてパトロン、ミシア・セールという視点から見つめられるフランス近代音楽の芳しさ!
💿 新譜、ソプラノ、ヴィオラ、フルート、ハープという特異なアンサンブル、ルヴュ・ブランシュによる、パリの芸術界を彩ったパトロン、ミシア・セールをフィーチャーするアルバム、"MISIA"。https://t.co/RNsadV9t5u
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 13, 2022
サティ、セヴラック、ラヴェル、オーリックらの音楽を、美しい響きで捉えて... 👍
#019 チェンバロのソナタをハープで... これ、絶妙過ぎる... てか、指で直に爪弾いて生まれる、何とも言えないナチュラルさ!これが魔法となって、18世紀のイタリアの音楽を雅に昇華!最高のケミストリーだわ...
💿 新譜、イギリスのハーピスト、ロザンナ・ロルトンが、ドメニコ・スカルラッティ、ガルッピ、チマローザら、18世紀、イタリアの鍵盤楽器奏者たちのソナタを弾く...https://t.co/IxqKLA1IOc
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 14, 2022
芳しき18世紀、チェンバロではなく、ハープで捉えての、やわらかさときらめきに、魅了されるのです!👍
#020 知られざる、と言いますか、誰が知っていた?19世紀、スウェーデンを拠点としたハーピスト、プラテ... いやもう極めつけのマニアックさなのですが、聴いたら、一発、ノック・アウト!北欧のロマンティックさ、瑞々しさに、ハープの儚げにして澄んだトーンがドンピシャで... いや、これは、ハーピストの重要なレパートリーたるべき!
💿 新譜、にしては、かなり経ってしまったのだけれど... デルフィーヌ・コンスタンタン・レズニクのハープで、19世紀、スウェーデンで活躍したハーピスト、プラテのハープのための作品集。https://t.co/yaWh0qBC7i
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 15, 2022
いやー、恐ろしいほどマニアック... てか、それ誰?なのですが、その音楽、魅惑的!👍
#021 ドイツ・ロマン主義の影響下にある北欧のロマン主義ですが、グリーグの歌曲に触れると、影響"下"というよりは、より純度を増した姿を目の当たりとするようで... いや、北欧の雄大さ、瑞々しさ、素朴さ、全てを、ドーンと見せてくれたダヴィドセンの歌、惹き込まれた!
💿 新譜、ノルウェーの注目のソプラノ、リーゼ・ダヴィドセンが、ノルウェーを代表するピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスの伴奏で歌う、グリーグの歌曲集。https://t.co/uWsHCPbZLW
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 16, 2022
魅了されます、ロマンティックな北欧、その瑞々しい表情... でもって、グリーグのやさしいトーンです。👍
#022 本当に多彩なモーツァルトの音楽だけれど、歌曲はスルーしがち?というところで、改めて聴いてみた、モーツァルトの歌曲... オペラやミサのように意図を持って歌うのではない、ただシンプルに歌うというね... 飾らなさ、肩の力が抜けたところから紡ぎ出される音楽には、モーツァルトの素の表情が窺えて、実は、興味深いのです。
💿 新譜、BCJのベートーヴェンで素敵な歌声を聴かせてくれていたノルウェーのソプラノ、アン・ヘレン・モーエンの歌に、ノルウェーの巨匠、リヴ・グラーセルのピリオドのピアノで、モーツァルトの歌曲集、"FREUNDSTÜCKE"。https://t.co/fle9I6Pc6X
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 17, 2022
一足先に春が顔を覗かせるようなラヴリーさ!👍
#023 とにかく、マニアックです。18世紀、フランス、パリ一極集中だったところで、ボルドーのオペラ(ボルドー楽壇のトップ、ベックのオペラ!)を聴くというね... しかし、西インド諸島との貿易でバブリーだった当時のボルドー。そんなマネーを背景に充実しておりましたよ、ボルドーのオペラ!いや、18世紀、ボルドーの音楽に興味を覚えてしまう。
💿 新譜、にしては、時間が経ってしまったのだけれど... ミヒャエル・シュナイダー率いる、ラ・スタジオーネ・フランクフルトの演奏、アナ・マリア・ラビン(ソプラノ)らの歌で、ベックのオペラ『無人島』。https://t.co/mI9rrnGrRS
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 18, 2022
ハイドンで知られるオペラだけど、フランスでも作曲されていた!👍
#024 またまたマニアックです。中世、教会音楽の一大中心地で、その伝統、長年に渡り紡いで来た、リエージュ... その最後を飾る、アマルのモテットの花々しさ!いや、中世からアマルが率いた古典主義の時代まで、リエージュの音楽の歩みに興味を覚えてしまう。
💿 新譜、ニコラ・アクテン率いる、スケルツィ・ムジカーリの演奏と歌で、18世紀、リエージュの司教座、聖ランベール大聖堂の楽長を務めたアマルのモテット集。https://t.co/7Lj0uEhb98
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 19, 2022
てか、アマル?誰?となるのですが、いやー、素敵なモテット!18世紀、リエージュの教会音楽の花々しさ!👍
#025 そしてまたマニアックです。盛期バロック、プラハで活躍したブリクシの教会音楽... いや、帝都、ウィーンではなく、ハプスブルク帝国の一都市、プラハとなると地味?なんて思ってしまいそうですが、いやいやいや、ブリクシは、ウィーンに引けを取りません!
💿 新譜、にしては、かなり経ってしまったのだけれど... ヤン・ハーデク率いるヒポコンドリア・アンサンブルの演奏と合唱、ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)らのソロで、バロック期、プラハで活躍したブリクシのミサ!https://t.co/BxnteEOKB3
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 20, 2022
手堅さと、花やぎ... 18世紀、チェコ、侮れないのです!👍
#026 さらにまたマニアックです。1677年、モデナ公、エステ家のためのたヴェスペレ... なのだけれど、まあ盛りだくさんな音楽!今、十分に楽しめますよ、これは... 何と言いますか、初期バロックと盛期バロックの中間地点、なればこその、両方の良いとこ取り!ヴィオローネのヴィルトゥオーゾということで、器楽曲を聴く機会が多いイメージのパパ・ヴィターリですが、教会音楽も侮れない...
💿 新譜、ミケーレ・ガッディ率いる、イタリアの新たなピリオド・アンサンブル、イ・マドリガリスティ・エステンシの歌と演奏で、ヴィターリのエステの聖コンタルドのための夕べの祈り... "VESPERS 1677"。https://t.co/AaXfcyXHWp
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 21, 2022
心躍る色彩、惹き込まれる豊かな表情、から生まれる味わい深さ!👍
#027 もひとつおまけでマニアックです。いや、また気になるバロックの作曲家、見つけてしまいましたよ!パリのイタリア人... ということで、イタリアだけど、それだけじゃない、パリが作用しての魅力、素敵過ぎる... いや、もっと聴いてみたくなるグイードでした。
💿 新譜、イタリアのピリオド室内楽アンサンブル、アンサンブル・オルテンシア・ヴィルトゥオーサの演奏で、バロック期、フランスで活躍したイタリアのヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ、グイードのヴァイオリン・ソナタ集。https://t.co/Llk20tblV5
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 22, 2022
イタリアの明快さ×フランスの芳しさ、魅了!👍
#028 フランス・バロックのヴァイオリンといえば、この人、ルクレール... ということで、久々に聴けば、ルクレールならではの音楽に感じ入ってしまった。リヨン―トリノ、そして、ダンサーという、ルクレールを読み解くキーワード、そのソナタからこぼれ出し、いつものフランス・バロックより広い風景が眼前に広がるよう... 印象深い演奏でした。
💿 新譜、バロック・ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ、ダヴィッド・プランティエ率いるレ・プレジール・デュ・パルナスの演奏で、ルクレールのソナタ集。https://t.co/nT72BQWsti
— 音のタイル張り舗道。 (@tweetsC_P) January 23, 2022
フランス人だけれどイタリア仕込みという、ある種のマリアージュ感、ルクレールの魅力だよね... いや、魅了されます。👍
寒すぎる日々が続く中、縮こまって音楽を聴く日々です。が、なかなかに発見の多い日々でした。ロマン主義、スウェーデンのハーピスト、プラテに、古典主義、ボルドーのオペラの音楽監督、ベック、リエージュの司教座の楽長、アマル、盛期バロック、パリのイタリア人、グイード、プラハで活躍したブリクシなどなど、みな興味深い存在で、もっともっと聴いてみたくなる!一方、再発見となったのが、『動物の謝肉祭』でのサン・サーンスの切れ味の良さ!ルヴュ・ブランシュの"MISIA"に響くフランスならではの色彩感の冴え!そして、ダヴィドセンが歌うグリーグの歌曲のスケールの大きさ!惹き込まれました。
そんな1月10日から1月23日までの2週間に聴いた14タイトル、最も印象に残ったのが、ヴィターリのエステの聖コンタルドのための夕べの祈り... モデナ公、エステ家のヴェスペレは、盛りだくさんで、夜祭みたい!ワクワクしてしまう。