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11月15日、いや、久々に聴くと、興味深い... ダウランド、古くて、新しい、稀有な音楽... 秋、深まる中、沁みる。
スウェーデンのリュートの名手、ユーナス・ヌードベリの演奏で、ダウランドのリュート作品アンソロジー、さまざまなリュート練習曲集のナンバーによる、"LESSONS"。
しっとりとプレリュード(P 89)で始まって、軽やかなファンシー(P 73)、味のある蛙のガリアード(P 23a)と続き... エリザベス女王のガリアード(P 41)や、彼女は許してくれようか(P 42)、デンマーク王のガリアード(P 40)、そして、ダウランドと言えば、ラクリメ(P 15)!などなど、ダウランドの息子がまとめ、1610年に出版されたアンソロジー、さまざまなリュート練習曲集から、21曲が取り上げられる、"LESSONS"。
いや、久々に聴くと、興味深い... 英国ルネサンスの爛熟期を彩ったダウランド(1563-1626)だけれど、リュート独奏という形から流れ出す音楽は、ポリフォニー上等のルネサンスを越えた表情を見せ... とはいえ、バロックのエモさとは無縁... 何たって古雅なリュートの性格もあり、アルカイック... となると、やっぱりルネサンス... そんな、堂々巡りが、おもしろい。いや、裏を返せば、古くて、新しい、稀有な音楽...
でもって、ダウランドの魅力、飾らないメロディーだなと、つくづく感じる、"LESSONS"。そのメロディーに、U.K.のDNA(ダンスタブルからビートルズに至る... ちょい大袈裟かもだけど... )、見出せるのだよね... こういう、英国流のブレ無さ、何気にカッコいいなと、ふと、思った。てか、ダウランド、いいな... 久々だから余計に感じた。
そう感じさせてくれた、ヌードベリのリュート、魅了されます!リュートならではのアルカイックなサウンドと丁寧に向き合い、下手に飾らず、ダウランドの綴ったメロディーを訥々と歌う... で、凄く、いい味、醸してくる!何だろう、いい具合に脱力して広がる、厭世だろうか?その佇まい、秋、深まる中、沁みる。