環境を変え飛び込んだ先で、自分の大切にしたい価値観に気づいた
今回、お話を伺ったのは
海士町立福井小学校で勤務していた2022年度4月期生の駒井さん。
海士のことは全然知らなかったけれど、今までとは違う環境で暮らせることに魅力を感じたといいます。
環境を変え飛び込んだ先で駒井さんが感じたこととは…。3カ月を振り返っていただきました。
成長し続けるために
島体験に応募した背景の一つに生活環境を変えたいというのがありました。島で暮らせるのが今までとは違う暮らしができて、そこがいいなあって漠然とですが感じていました。
自分にとって環境を変えることは成長するために必要なことだと思っています。同じ場所にいるのは楽だけど定期的に場所を変えないと成長が止まる気がしていて。
同じ環境にいることのメリットはもちろんあるけれど、気づきや学びに新鮮さが無くなることは避けたい。だから、今、たくさんの価値観が自分の中に混ざるよう、いろんな場所でいろんな人に出会って、いろんな価値観に触れたいと思っていました。
海士には本当にいろんな人が集まっているので、
島に集まる若い人たちってどんな人なんだろう?そこに興味がありました。
実際に島に来てからも他の島体験・島留学生を中心にいろんな人と交流したり出掛けたりして、すごくわくわくしました。世界旅行していた人や日本を自転車で旅していた人、なんでも作れちゃう人、大学の研究の一環で来ている人、様々なバックグラウンドと色とりどりの性格を持った人達との交流は、本当に刺激的で楽しかったです。
日々の業務の中で
島体験期間中は福井小学校で勤務させていただきました。
ただ、勤務が始まった初めの頃は小学生とずっと接するのが体力的にも、精神的にも想像以上にきつくて。児童に対して全部を全力で向き合っていたのですが、気がついたらへとへとになっていました(笑)
だんだん慣れてきたけれど、自分は子どもが好きというよりも、一対一で子どもと関わる時間が好きだなって気がついたんです。学校生活のなかでは、授業のサポートをメインに、まる付けや児童の分からないところを教えたり、声掛けが主な業務でした。
特に、授業サポートのなかで出てくる「支援の在り方」については度々考えていました。自分が居なくなったときにも児童が自分の力でできるようにするには、今自分はどう接したらいいのか。また、児童によっても理解度合いや学習能力も全然違うからどういう説明をしたら分かりやすいのか、などを考えて業務に取り組みました。
1人1人に合った教育プログラム用意できたらいいけれど、それはあくまでも理想。今の教育の課題のようなものに現場での業務を通じて気づくことができました。もともと教育機関に関心があった自分にとっては大きな気づきでした。
この経験を通じて現場に入てみないと分からないことがたくさんあることを知ったし、教育に対して色んな新しい考え方ができるようになったと思います。これまでは、自分の知ってる範囲でしか考えられなかったけど、実際に働いたことで今までとは違う角度で教育について考えられるようになりました。
楽しさ・自由・学びという軸
環境を変えたい➡島暮らしが気になる!という動機で島に来たので、
人や地域とのつながりが濃いこと、どんな取り組みをしている島かも知らない状態で来ました。いざ暮らしてみると、不便を感じるときはあるけど、ネットショッピングもできるし、商店に何でも売ってたり、
逆に、困ることってあまりなかったことに驚きました。
楽しさと自由があるかどうか、学びが得られる環境かどうかは自分にとって大切な軸になっていくと思っています。
レールの上に乗った生き方では自分はきっと満足できない。
それに乗らないためにはどうしたらいいのか、何をしたらいいのか考えられるようになったし、模索していきたいと思えるようになったなと思います。
3カ月を一言で表すと「停滞して成長」です。
3ヶ月間、ものすごく楽しくて、充実してて、幸せで、最高の生活を送らせていただきました。しかし、日々の日常、特に仕事の中で、目に見えて身についているようなものが感じられなくて、いつからか、楽しいんだけれども、自分が停滞しているように感じるようになってしまいました。
そこで、自分は今は、仕事に繋がるような目に見える形のスキルを求めているんだということに気が付きました。「停滞を感じてしまったけど、そのことによって自分が今求めていることとやりたいことを明確に認識できた。」ということ、「3ヶ月、島という環境での生活を体験し、多くの今まで出会ったことがない人と出会い、関わったことで人として成長することが出来た。」という意味で自分の3ヶ月をこの言葉で表させていただきました。
あとがき
手触り感のある島暮らしの中で
上手くいったこともそうでないことも
まるごと受け止めて自分の原体験に。
島に飛び込んであなたらしい挑戦をしてみませんか
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最後までお読みいただきありがとうございました!
(インタビュー・執筆 / 大人の島留学生 田中沙采)
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