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『きみの継ぐ香りは』出演者コメント批判、さすがにこれは“フェミ叩き”レベルでは?

<星井萌音 役・加藤ローサ>
お話を頂いた時は、ほんの少しだけ抵抗があった私ですが、台本と原作を読んでいくうちに新しい私になるような、、、そんな感覚がありました。
久々のドラマ撮影ですが、高校生の娘がいる役柄なので娘とのかけ合いも楽しみです。
大切に演じたいと思います。
放送開始までぜひ楽しみにお待ちください。

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番組公式が釈明するに至った批判の内容

「お話を頂いた時は、ほんの少しだけ抵抗があった」というコメントは、同性愛者を演じることに対する同性愛嫌悪であり、差別発言である。

問題に至るまでの前提

  1. ドラマの詳細な内容が明かされているわけではなく、現状では原作漫画しか判断材料がない

  2. 星井萌音という登場人物が同性愛者(もしくは何らかのセクシャルマイノリティ)という説明は一切なく、ドラマ版が原作を解釈して設定改変するといったような予告もない

原作の“星井モネ”(※原作だとカタカナ)について

  1. 異性愛者であり、男性と交際を始め、何の疑問もなく結婚にまで至っている

  2. わずかながらも同性愛嫌悪を抱いており、主人公からの感情を男性との交際・結婚を用いて拒絶している

  3. 読者によってはかなりヘイトを向けられるタイプのキャラクターである

以上の判断材料から「抵抗があった」として考えられる理由(※現状での推測)

  1. 原作では学生時代の回想シーンがけっこうあるので、それも演じてもらう予定だと伝えられた可能性(年齢的不安)

  2. 異性愛者による同性愛差別を表現する役柄であると伝えられた可能性(差別主義者を演じる不安)

 同性愛差別問題に理解のある人物なら、むしろ「抵抗があった」理由というのが、この2となる可能性はかなり高いはずです。あくまで原作からの設定改変がないという前提ならば、「同性愛者を演じることに抵抗があった」というコメントは絶対に出てきません。そもそも初めから同性愛者のキャラクターではないのですから。

筆者の感想

 現状の判断材料だけで同性愛者を演じるのに抵抗があったと断定して批判するのは明らかに粗雑すぎです。むしろ逆に、演技を通じて同性愛差別を表現したくなかった可能性まであります。このレベルの批判では、「◯◯は“フェミ”だから□□□も燃やした」と、根拠もなく勝手な憶測だけで攻撃を繰り返す“フェミ叩き”と同レベルではないでしょうか。

 実際のドラマの内容が原作とは大きく変わっている可能性もあるといえばあるのですが、仮にそうだったとしても今の段階で内容を決めつけて批判しても間違っていないということにはなりません。

 それでも「いやいや、紛らわしいコメントを出すほうが悪い」などと主張するのであれば、やはりそれは“フェミ叩き”と同レベルと断じる他ございません。

 というわけで、原作コミックは全2巻で発売中です。紙の本としては出ていないようです。多分。



 上記は筆者ブログの『きみの継ぐ香りは』のレビュー記事です。一部このnote記事と内容かぶります。


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