巡って、巡って、春。
4月の初め、24歳の誕生日を迎えた。
年度末、新年度を迎えるこの時期にブッキングする自分の誕生日。
学生の時は出会う前に誕生日を迎えていることから周りに残念がられることが多かったが、年々お祝いの言葉をもらえることが増えてきた。
幾つになっても「おめでとう」の言葉には魔法性があると思う。
一年前の誕生日、入社式を迎え新社会人一年目をスタートした。
大学5年生などと揶揄されることもあったし、慣れない初めての一人暮らしや新環境への適応、持病もあって、この春も同じ場所で二年目をやるのは無理だと判断した。
そんな私が新天地東京にきて悩んでいたとき、出会った人たちがたくさんいる。社会人の先輩でもあり私の理解者になろうと寄り添ってくれた人たちだ。
今年の「おめでとう」は今までで一番多い「おめでとう」だったと思う。
この一年を、いろんな角度の私を見て、関わってくれた人たちがこんなにいたんだと思うと胸が熱くなった。
東京に出たかった理由を思い出しつつ、後悔したことはなかったなと思う。
動いたら動いた分だけたくさんの人と関わった軌跡を感じられて多幸感に溢れている。
それはそうと珍しく半年ほど続いた恋人と関係を解消した。こんな自分のエッセイにそんなことを書くのはどうかと思うが。社会人としての恋愛はなかなかに難しいんだなを痛感したので。働く、のフェーズを進めていくとライフステージを上げたいと思うのが普通なんだと突きつけられた。「結婚」した知人の量もグッと増えた昨年度。今年も増えるんだろうなとか、「このままだと私もなのか」と思った。前述した通り、慣れない環境への適応をしながらの私には誰かの背中を預かるのはまだまだ頼りないだろうな、が招いた結果だったと思う。
東京武者修行デイズはまだまだ続行というわけだ。
いつだったか、東京で出会った先輩と
「うちらにとって恋愛すらも創作活動の原動力になるよね」
とタフな話をしたのを思い出した。
どんな相手とどんな恋愛をしたのか、
赤裸々な話にも花を咲かせながら、
目の前のこの人がこうやって逞しく生きられるのは過去の人たちの影響も少なからずあるんだろうな。
桜が咲いて新しい一年がまたスタートした。
昨年よりも遅めの見頃を迎えて、今年も始まったんだなを実感した。
出会いもあれば別れもあるし、そのどれも後悔を孕んだことは無かった。
そういう一年にできたのはまずまずの進捗なんじゃないかと思う。
とりあえずはこの時期にひいてしまった大風邪をやっつけて新年度を迎えようと思う。
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