終電しまったあ。
千葉県の西船橋駅、東京に戻ろうとする22時30分過ぎ。一般家庭では眠りに就く序の口の真夜中に、東西線で東京に戻る。
電車はあるか、ないか。田舎ならとっくに終電が終わっている時間帯である。
水道橋まで行ったとて、それこ終わりではない。飯田橋から先に進めるのか? 時間的にまだ大丈夫なのか?
きっと、無事、家に帰ることができる。
帰ろう。帰ることができるならば。帰ることができるうちに。終電を逃せば、朝まで待たなければならなくなる。それだけは是が非でも避けたかった。是が非でも避ける方法がないわけではないけれど、タクシーで帰れば2万円が飛ぶ。ビジネスホテル泊の倍だ。大丈夫でない場合、泊まるに限る。出費はあるけど、1万円浮くので、半分は得した気分になれる。
電車で帰ることができるならば、電車で帰らなければならない。
乗り換えの飯田橋を寝過ごして、戻ったらその先の電車が終わっていた。