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鑑賞貯金。

 美術館に足を向ける。着く。流れの違う時間に胸昂まる。心の体温が上がった高みから、観上げる。
 そこに、インスピレーション。

 余韻の波に揺られたまま、絵の下のキャプションを読む。読み終えた直後、脳内書庫でなにかしらのすり合わせ作業が進み、自己解釈の理解に辿り着いて、凪。

 凪は、そよぐ風の如き心情の揺らぎの足場。ちゃりんと音をたてて記憶貯金箱に貯まる宝物。

 目に見えるものは現れては消えていくけど、凪が招くインスピレーションは瞳のこちら側で積み上がっていく。

 貯めていかないと、引き出せない言葉がある。表現がある。近いうちに、新たにもうひとつ。


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