小豆島でまめまめしく まめまめビール あかまめまめ
まめまめしくビールを作る
まめまめしい。
怠けずに、せっせと本気で取り組んでいる様を表す形容詞だ。
思うに、人生はそういう習慣の延長線上にある。
急に何かが突然良くなることなどないし、
長い時間がかけられたから良くなるということでもない。
「良いもの」には必ず良い理由があるのだ。
ひいては、世に出回っている所謂「良いもの」というのは、
際限なく進行する改善の歴史の末にあるものなのではないだろうか。
そしてそれは、今回紹介するビールも例外ではない。
彼らは今日も、まめまめしく改善を続けている。
まめまめビール醸造所
小豆島でビールを醸造する醸造所、その名もまめまめビール醸造所。
彼らの名前の由来は、「小豆島」の豆と「まめまめしくビールを造る」の「まめ」からきている。
その名の通り、小豆島ならではの素材を活かしてビールを醸造することを重視しており、
大学在学中にニューヨークはブルックリンのビール工場で影響を受けた末に吉備土手下麦酒醸造所で修行を経た中田雅也さんが、小豆島のユニークな素材に魅了され、まめまめしくビール造りをしている。
ブルワリーとパブを併設した店舗でビールと絶品料理を共に楽しめ、とことんビールを飲むお客様のことが考えられている。
そんなビールや料理に夢中で気づかないかもしれないが、
ふとあたりに目をやると、そこには小豆島の絶景が広がっていることにも気づく。
おそらくこれも、小豆島に醸造所を造ることの決め手になったのだと思う。
こんなふうにして、中田さんたちは、お客様がビールを飲むシチュエーションを事細かに毎日想像している。
醸造がストップしても、お客様が飲む瞬間のことを頭に浮かべ、新しい仕込みが可能か考えるその思考で、頭の中は埋め尽くされている。
そんな彼らが造るビールの中でも、今回紹介するのは「あかまめまめ」だ。
ペールエール あかまめまめ
通称あかまめまめ。
小豆島の要素をたっぷり取り入れ、まめまめしく手作りで仕上げられたビールとなっている。
地元小豆島、西村地区の畑口農場さんの甘夏を使用しており、まさに小豆島の恵みを吸い込んだ小豆島ならではのビールである。
色は琥珀色で一見複雑な味わいだと思いきや、
栓を開ければ一転、モルトと柑橘の清々しさが絶妙にマッチし、ストレートにフルーティーな香りが漂う。
カスケードホップを使用したペールエールで、そこに柑橘の酸味が加わり、甘み、苦み、香ばしさのバランスが絶妙に整っている。
常にお客様が飲むところを想像して作られるビールで、
今でもホップの量を増やしたり、醸造に使用する水に変化を加えることで口当たりをよくするなど、様々な変化を遂げている。
無濾過で酵母がそのまま生きており、からだにもやさしいビールとなっているため、
美容を気にして、ビールをあまり飲めないそこのあなたも、
気兼ねなく楽しめるビールとなっている。
飲むことに対しての心の摩擦抵抗が少なすぎて、
グラスを傾ける手が止まらないかもしれないと不安ですらある。
まめまめしい改善の歴史
常に良いものに囲まれすぎている私たちは、
いつの間にか良いものに慣れ、
気づかぬうちにそのものの背景を意識しないことが増えてきた。
しかし、良いものというのは決まって良いものになるための過程があり、
みなそれを受け入れながら踏ん張ってきたからこそ、
良いものとして受け入れられる。
ニューヨークはブルックリンのビール工場で影響を受け、
吉備土手下麦酒醸造所での修行を経た中田雅也さんのまめまめビール。
閃いたことは愚直に実行に移すなど、ビールに対してまめまめしく改善がなされるため、
ビール、はたまたお客様との対話が繰り返されながら、お客様にとって最も良いビールへと変化し続けている。
そんな現在進行形の改善の歴史の末を、是非一度ご賞味あれ。
願わくば小豆島にて。
文:サピエん太郎
ホームページ
https://www.mamemamebeer-shodoshima.com/
筆者の大好きな、中田雅也さんのブログ
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