「食べる」とからだの快適お付き合い
□食べ過ぎ飲み過ぎによる身体の変化
食べ過ぎ、飲み過ぎが長年の肩こりや腰痛の原因になっている。というパターンの偏り疲労も、現代人にはとても多い原因の一つです。
⚫︎お砂糖の摂り過ぎ
⚫︎刺激物(カフェインや香辛料)の摂り過ぎ
⚫︎単純な量の食べ過ぎ
食は生活に密接していて、
「自分にとって、
この量は食べ過ぎているかどうか」
が分からない人がほとんどです。
胃や肝臓、腸や腎臓などの消化器と繋がりが深い胸椎5番〜10番のかたさや、そのあたりの背中の盛り上がり具合を見れば疲れ度合いが分かります。
ちょうど背中のど真ん中あたりです。
他にも具体的には、
□肝臓周りの肉がかたくなる
□足の水掻きが分厚くなる
□足首の可動性が鈍くなる
□足の外側の脛が張る
□右の骨盤が下がる
などの変化があります。
施術では、そのような変化を全身に触れて観察します。
これらの小さな積み重ねが、身体全体の強張りや凝り、不調につながります。
ご本人の自覚では、内臓の疲れを感じていずとも、触れてみると実は疲れている。
ということもあります。
□親から教わった「食べないとダメ」という暗示
これは私自身の話ですが、
私の母は糖尿病を患っていましたから、
低血糖に陥ることをいつも恐れていました。
飴玉やチョコレートを持ち歩き、
小腹が空いたらそれを口にする
というのが日常でした。
娘の私にもよく
「朝昼晩、しっかり食べなさい」
「食べていないとあなたは力が出ないんだから食べてから◯◯しなさい」
と何気ない日常でいつも言われていました。
食べること自体も好きだったこともあり、
そんな幼少期から成年期を過ごすと、
「食べものだけが私のエネルギー源」
という考えがしっかり私には浸透していました。
仕事で疲れたな。と、思えば、
週に何度もスタバのあま〜い飲み物で満たされるような感覚で、
翌日、浮腫むことは嫌でしたが、
罪悪感をもちながらもやめられない。
親、同僚、知人からの、
「今日、浮腫んで顔も足もパンパンだね」
という評価も、当時は気にしていました。
□外からの情報に左右されていないか
糖質制限が身体によさそうだ
洋菓子ではなくて和菓子のほうが
どうやら身体にいいらしい
ヨーグルトで便秘が改善されるらしい
と聞けば、なんとな〜く試す。
気乗りはしないけど、ジムやヨガにも行ってみる。
そんなふんわりとしたお試し期間を繰り返しましたが、自分自身が積極的に取り組めず、全て根本的な改善には繋がりませんでした。
□食べなくても快適という体験を積む
しかし、親元を離れて
自分で生活を重ねていくにつれて、
「食べることも忘れてなにかに没頭している時は、身体も軽く頭も冴えている」
という感覚になることが何度かありました。
□食べもの以外のエネルギー源
没頭できるほど好きなものがある。
というのは幸せなことです。
私の場合は、木工や絵、
テレビゲームもそうです。
やり過ぎによる手足や目の疲れなど、
別の弊害も起こり得ますが、
ひとまずは、
カロリーや栄養素も大切だけれど、
どうやらそれだけが自身の原動力ではない。
ということを体感で学んでいきました。
整体の稽古を始めてからは、
稽古自体がとても楽しいことでしたから、
食べることも忘れて稽古をする
ということが増えていきました。
そしてお腹が空いた。
と感じたら、好きなものを食べました。
気がつけば、以前ほどは
スタバの甘い飲み物やお菓子を欲しません。
そして反対に、
食べたくなった時に食べたり飲んだりする
甘いものやカップラーメンを
美味しく食べられるようになりました。
□快適な身体の状態-ニュートラルを知る-
整体の稽古に取り組んでから1年ほど経つと、
自分の快適な基本状態の身体から
今どのくらい離れているか。
を、自分ではかることが出来ました。
身体基準のゼロが出来て、
ニュートラルに戻すことを知りました。
食べ過ぎたなあと思えば、
要らないものを出すための体操や手技で調整しました。
そもそも、勝手に出してくれるだろう。という身体への信頼感も少しずつ出来ていました。
これが
「感覚知」の積み重ねではないかと思います。
外から得た情報ではなく、
自分の体験から得たものです。
□まとめ 美味しいから食べる
私がいま、食との付き合いが
快適になった理由は、
□親から教わった「食べないとダメ」という暗示から脱したこと
□外からの情報に左右されなくなったこと
□食べなくても快適という体験を積んだこと
□食べもの以外のエネルギー源を知ったこと
□快適な身体の状態、ニュートラルを知ったこと
以上の点が大きいかと思います。
食べものは、食べると
「美味しく幸せを感じられるかどうか」で
判断します。
それは身体への良し悪しではなく、
環境、心境、食べる相手など様々な要因で身体への作用も変わります。
食べなければ不安。
という不安感から食べているのであれば、
食べなくても快適。という経験を積むことがまず一つです。
身体に悪い、化学調味料たっぷりのものを
食べてしまった。
と神経をすり減らして後悔してしまう人は、
そもそもその思考で自律神経を乱してしまいがちです。
かえってなにも知らず、着色料たっぷりのメロンソーダをがぶ飲みする子どものほうがよっぽど健康的です。
外からの情報に左右されずに、
身体のニュートラルな状態を知り、
不要なものは出せる身体を育てましょう。
幸せに生ききる人生、
その楽しみのひとつとして、
食と適度な距離で付き合っています。
それでは今日も美味しくいただきましょう。