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うらごい

スポットライトが眩しい
光の向こう側は何も見えない

楽器の音と自分の声だけが
耳に流れてくる

どんな想いを歌っても、
この心は届かない

目がだんだんと慣れてきた
君は目の前にいた

「この曲、歌ってくれない?」
そう言われた時、
断らなければいけなかった

この場所に立ってから
気づいてしまった

決して叶わない恋を
想っているのに

永遠に変わらない愛を歌う
君のその前で

目が合った瞬間に
溢れそうになる想いなど
君は知る由もない


写真 Tome館長さま

大和言葉「心恋」に浮かんだシーン