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遠ざけていたこと、ずっと知りたかったこと

人が死んだ時、なぜそのまわりの空間まで
止まったように感じるのか。ずっと不思議だった。

昨日までそこにいたその人から、
命が去った瞬間、その空間は急に止まる。

それは自分の心のショックで、
そう感じていると思っていた。

ふとした縁で重力波のことを知った時、
その理由が分かった気がした。

質量を持つものが動くと
その空間が歪み、波のように伝わっていく。
それが重力波。

人間の重力波は観測できないほど、小さいらしいけど、私たちはそれを感じとる力があるんじゃないかと思った。

人が死ぬと動きが止まる。
動きが止まると空間の歪みが消える。
あの周囲が止まったような感じになるのは、
その人の動きがなくなって、
空間の歪みがなくなったからなのかもしれない。

もちろんこれは、私の勝手な考えだ。
だけど、命がなくなった瞬間、
その人のまわりの空間が変わる感じ。
誰しも感じたことがあるのではないか。
そこに何もなくなってしまった、
時間が止まった、そんな感覚。

私たちは動物。
命あるものは寝ている時も、動いている。

知ろうとせずに遠ざけていたものが、
ずっと不思議で仕方がなかったことを
教えてくれた気がする。

生きていることは、
常に見えない波を起こしている。
見えないものを感じる人の力。

自分自身と大切な人たちの波、
それを感じられるこの時を大切にしたい。