雪解けをまつ
君の枝ぶりは鋭く、
冬の中にただひとり立っている
纏う空気は凛として
近寄りがたいのに
なぜか触れてみたくて
近づくと
それはとても細く
雪の重みに耐えかねて
その枝はみしみしと
大地に近づく
君は美しかった
その雪をはらおうとしたけれど
その雪たちを溶かせるのは君だけだ
それは私にはできない
君はとても繊細で
今にも折れてしまいそうにみえるけれど、
その根は深く
ずっとずっと深く
だから
必ず大丈夫だと
そう信じている
私はただ、
遠くから近くから
君のそばに寄り添い
その雪解けの日を待っている