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遊色効果

昔から、

花のよう
月のよう
空気のよう

纏う空気と言葉を
そんな風に言われた

私からすれば
それは理想であり
在りたい姿であり

嬉しいはずなのに
嬉しくなかった

自分からみた自分は
いつも

光に思われるその後ろに
大きな闇もまた持っていると
感じていたから

求められる自分を演じている
そんな感覚が強かったからかもしれない

ごく稀に
何かが静かに燃えているようだ、と
言う人もいた

そちらの方がむしろ、
真実に近いかな?と思うこともあった

結局のところ、
誕生石のその石のように
入る光の角度よって色を変える
そういうものかも

と、いうところに落ち着いた

もう、何色でもいい
何にたとえられてもいい
それが生きるということなら

そこに生まれた色を
無かったことにしてしまわないように
ただ足掻いてみる


写真 mirachさま