![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26872810/rectangle_large_type_2_2841ed57f238b1c559b448ca883cc727.jpg?width=1200)
キャー、塩卵のポテチ。
なんと、カルビーのポテトチップスに塩卵フレーバーが登場。全国のファミマにて、数量限定で発売中。
かむごとに、ふわっ、ふわっ、と鼻にぬける風味は、たしかに塩卵独特の黄身の香り。しょっぱうまい塩卵とポテチの相性のよさは想像以上で、パッケージの文字“やみつき注意”にいつわりなし。
さて、このような塩卵による味つけ、ここ数年、シンガポール、タイなどアジア一帯でブームになっている。マレーシアも同様で、カニやイカなど海鮮を炒めるとき、フライドチキンの衣の味つけ、マクドナルドのナゲットソース、そしてポテトチップスやソフトクリームのフレーバーなど、いろいろなものが塩卵味に染まり、世間をにぎわせている。
ちなみに、塩卵を料理の調味料として使う場合、白身は使わず、黄身だけで味つけをする。独特の卵の香り、濃厚なコク、ほどよい塩気。この3つの黄身の特徴が、わたしたちを惹きつけるのだ。
では、わたしが実際に食べて、おぉっ!と感動したマレーシアの塩卵料理をいくつか紹介しよう。大きく分けるとソース系とクリーム系があり、まずはソースから。
●カニの塩卵ソース炒め salted egg yolk crab
カニを殻ごと豪快に炒め、濃厚な塩卵ソースをからめたもの。カニ身の淡白な味と殻にまとわりついたソースの濃さが好対照。すでに10年以上も前から定着している人気のカニ料理で、まさに至福の味である。
余談になるが、マレーシアのカニ料理の味つけは、塩卵ソース以外に、チリソース、スイート&サワークソース、ブラックペッパーソース、レモングラス&チリソース、チーズソース、アッサムソース、ミルキーソースなど多種多彩。それぞれインパクトのある味なので、マレーシア人はカニ本体よりソースの味を楽しんでるのでは? と心ひそかに思っている。
●手羽先の塩卵ソース chicken wings coated in savoury salty egg yolk
レストラン「The Beer Factory」で食べた。手羽先にとろっとかかった塩卵ソースは、ミルキーな香りとしょっぱさが絶妙。ソースだけでビールがぐびぐびすすむ味。
次にクリーム系。
●クロワッサンの塩卵クリーム。salted egg yolk croissant
塩卵味のカスタードクリーム入りクロワッサン。バターたっぷりのクロワッサンとあまじょっぱいクリームのコンビは、思わずブラボー!と叫びたくなるほど好相性。
●流沙包 salted egg yolk custard pau / lao sar bao
ふわふわのマントウのなかにカスタードクリーム。このクリームが塩卵味で、ほのかな塩気がある。熱々の蒸したてで提供され、なかのクリームはとろとろ。流砂という名前のとおり、クリームが流れ出してくるのが特徴。
あぁ、食べたし。なお、これらがどこで食べられるかというと、カニの塩卵ソース炒めは、海鮮専門のレストラン(中国系のところが確実)で。手羽先の塩卵ソースは、先の記述どおり「The Beer Factory」。クロワッサンの塩卵クリームは、以前はベーカリー「Bread Talk」で発売していたが最近はあまり見かけず。流沙包は、点心専門店で食べることができるので、参考までに。
さてさて、最初にもどってカルビーのポテチ。わたしと同じように即買いしたマレーシア人と話していたら「おいしいねー。でもアレがあったらもっといいね」「たしかに!」と盛り上がった。
アレとは、カレーリーフのこと。というのも、マレーシアでは、塩卵ソースの料理(手羽先写真に注目)や、よく似た味のバターソースの料理にはかならずカレーリーフが入っているのだ。
そこで、ちょうど冷凍庫にカレーリーフがあったので、油で素揚げし、先ほどのポテチに合わせてみた。結果は……
バッチリ!最高です! まろやかな卵の香りとカレーリーフのこうばしさ。現地の味にかなり近い。
おかげで、塩卵がますます好きになったのでした。