溶けていった記憶23% 手を広げて飛び立つその日は72% 急な豪雨に驚き、 雨が止むと安心したように向けてくる笑顔。 最近少し秋の香りが混ざっていると話す口。 視線の先をこぼさずに、 目でシャッターを押せたら良かった。 この瞬間を無かったことにしたくなくて ぼくときみをちょうど半分こにした夏のようだ。 宙に浮く雲のように心の行方はまだ知らない。 謎の領域に包まれる95%の夏。 鈴虫が鳴く頃、 5%は懐かしい思い出になっているのかもしれない。
懐かしい部屋に足を踏み入れて 逸れないように抱きしめた手は苦しくて、合言葉。 涙は枯れて、やっと始まるから終わらせて。 せーの!で忘れて最後は海月。
静かに目を伏せて さよならも言えないままの記憶にただ潜っている。 きみとぼくの間にあるもの、 ぼくはきみを信じているんだ。 そう言ってしまえば簡単に済んでしまうことも きっと胸の中にしまっておきたいんだと思う。 今もずっと、注がれた愛に溺れている。
掬って、触れて、眺めて、響き合っていた。 心ではじけた煌めきと共に ぼくときみの間を揺れ動いている。 記憶って切なくて優しくて、ずるい。 心のタイムカプセル開けた気分になるんだから。 愛の形は変わらずに ぼくの中で生き続けていることは夢じゃない。 今もずっと、 どこかで孤独を愛している。 きみはぼくを思い出せるかい ぼくはきみを忘れていくのに