フラージェスLO
こんにちは。おとです。
さて、今回はフラージェスLOというデッキについて書こうと思うのですが、さしあたって序盤はLOというデッキタイプについて書いておこうと思います。
既にLOに理解のある方は3まで飛ばして頂いて構いません。
1.3つのタイプ
ポケカにおいての"LO(ライブラリーアウト)"は大きく3つのタイプに分かれます。
1.mill…相手の山札を能動的に削り、山札切れを狙うタイプ(ジュジュべ&ハチクマン、アイアント等)。
2.control…相手の盤面を制圧し、技を宣言できない状態を作るタイプ(リセットスタンプ+ムサシとコジロウ+ザクザクピッケル、クラッシュハンマー、フリーザーgx等)。
3.tank…特定のポケモンからダメージを受けないポケモンや耐久力が高いポケモンと回復カードを駆使し、相手にサイドを取らせない状態を作るタイプ(フーパsm3+、ルカリオ&メルメタルgx、まんたんのくすり等)
これらの要素を組み合わせて弱点を補い合うようにデッキが作られることが多いです。
では次にそれぞれのタイプの弱点は何なのかを説明します。
2.それぞれの弱点
1.millは能動的に相手の山札を削りに行くため、リソースを山札を削ることに割くことになります。
そうすると、その間相手の盤面は放置状態。
通常のデッキの場合、技を使い始めたターンから多くて6ターン、三神を用いた場合は4ターンでサイドを取り切られてしまいます。
博士の研究やデデンネgx等を使わないプレイングをされた場合、ほぼ確実に山札を削るスピードが間に合いません。
なので、メリープ(sm8)やリーリエのピッピ人形等といった、相手がサイドを取り切るまでのリーサルターンを遅延できるカードと組み合わせられることが多いです。
2.controlは主に3つの方法で相手の盤面を制圧すると考えています。
1つ目は相手の手札を制圧し、有効なカードをプレイさせない方法。
2つ目は相手の場のエネルギーを削り、技を打てない状態にする方法。
3つ目は相手の技を打てないポケモンをバトル場で固定する方法です。
手札を制圧するだけでは盤面は変わりませんし、エネルギーを削ったりバトル場を固定しても手札で解決されてしまう可能性があります。
なので、これらを重ね掛けすることが多いです。
また、手札を制圧する場合はザシアンV、エネルギーを削る場合は溶接工、バトル場を固定する場合はポケモンいれかえといったように、環境に多く存在するカードに解決されやすいのも弱点です。
3.tankは適正のあるカードが軒並み現行のスタンダードレギュレーションで使用できなくなってしまったこと、カードのインフレにより耐久することが難しくなってしまったことから最近では姿を見なくなりました。
一応コオリッポ(s2)、ヨワシ(sm11b)、ザマゼンタVのような耐久出来そうなポケモンはいますが、まんくす無エ、アセロラ無エ、体力それほど高くも無エ、グラジオ無え、ルザミー無エ、火力のインフレぐーるぐる。吉幾三もびっくりの向かい風です。
tankとは外れそうではありますが、ピッピ人形をやヌケニン(sm7b)を用いて相手にサイドを取らせない状態を作ることはできそうです。
また、LOは総じてドラパルトVmaxのようなベンチにダメージを与えられるカードに弱くなりがちです。
3.これからのLO
ここまででLOというデッキタイプについて理解していただけたかと思います。
次はこれからのLOについてです。
公式からの発表でジュジュべ&ハチクマンとムウマージの2種が現行のスタンダードレギュレーションで使用禁止となり、今後新たなイラスト、テキストに変わってプロモーション配布されることになりました。
ムウマージに関してはLOであまり採用をみないカードだったので、ここでは一旦置いておきます。
ジュジュべ&ハチクマンの実質的な禁止により、millのタイプは大打撃を受けました。
アイアントやサイドン、ディグダ等では山を削るスピードが足りないかつバトル場にピッピ人形を出せないのでジュジュべ&ハチクマンに比べ無防備になります。
control、tankも上記の通り現在の環境には向かい風です。
このままではLOに未来は無いと考えていました。
4.デッキ作成経緯
始めに言うと、僕はLOを作ろうとして今回の形に辿り着いたわけではありません。
最初は新規のカビゴンを活かしたデッキを作りたいという所からスタートしました。
新弾のカビゴンの情報が発表された時、僕のカビゴンに対する評価はそれほど高くありませんでした。
・バトル場に出す必要があり、別のポケモンで攻撃する場合はまた入れ替える必要がある
・7枚になるように引くという効果のため、連続して使うと効果が薄れやすい
・現在トップクラスのシェア率を誇る三神のオルジェネ込みアルティメットレイをタフネスマント込みで耐えられないHPライン
などというようにあとひとつ物足りず、少なくとも環境のデッキに採用されるほどのスペックではないと感じました。
ただこれは現在の環境を基準に考えた時の話。
カビゴンを中心に、視点を考えてデッキを考えてみました。
これがその時のメモです。
※最初はカード名を箇条書きで書き出してただけだったんですが、前回のカビゴンの記事にする時に見やすいようにまとめました。
お時間ありましたら是非前回の記事も読んで頂けると嬉しいです。
ただ今回のデッキの着想はここからではなく、
sm期にどなたかの記事を参考に作ったアローラナッシーを用いたLOからでした。
くいだめがパラダイスドローに似た効果だったので、同じように組めないかと考えました。
くいだめLO Ver1.0
相手の妨害を行い、失った手札をくいだめで毎ターン補充するコンセプトです。
1人回しの段階でサポートがかさばり、くいだめで多くの枚数を引くことが出来なかったので、手札を消費しやすい構築に切り替えました。
くいだめLO
ワタル+カイリューのギミックをメリープに変えることで消費できないカードが手札に溜まりすぎる現象を減らそうと試みました。
結果としてはほぼ改善されておらず、一度三神ザシアンと右手対左手でやった時、三ザシ側が技とボスの準備が整うまでひたすらふとうでリソースを稼いで4回行動するだけで簡単に勝ててしまったために即行でボツに。
相手がカードが揃うまで貯めることが出来てしまうのが問題でした。
例えば眠りにしたところで、攻撃するターンに入れ替えをすればいいor起きたら攻撃すればいい、であったり、エネを割るプランも毎ターンの手張りに対して安定して割れるわけではないので、どこかで隙が生まれてしまいます。
上記に書いたいわゆるcontrolのタイプを意識して構築しましたが、カビゴンでは確実性が無く、無理があると判断しました。
そこで、次の2つのデッキを考えました。
フラージェスLO
いかものぐいLO
上の二つからより実用性があると感じたフラージェスLOから試すことにしました。
いつも一緒に練習してくださってる方にこのデッキを正体を明かさずぶつけてみたところ、相手方は三神ザシアンでした。
カビゴンのドローでフラージェス3,アブリボン1,人形2の盤面は作ることが出来たのですが、三神ザシアン側もワタシラガ+マリィのループに入り、こちらは毎ターン人形を引くのみなのでのろいのスコップなどで崩すことができませんでした。
ここで、候補に上がったカードが上記のメモに箇条書きしてあるものです。
セレモニーはすぐに変えられる部分だと思い、同時期に気になった部分を変更しました。
メモに箇条書きしてあるものが採用候補のカードです。
この時はどのようにしてワタシラガ+マリィのループを崩すかを考えていました。
また、ふしぎなあめが手札にかさばり、くいだめの邪魔をすることがあったので、フラージェスラインを4-4-4で採用して、ふしぎなあめを全て抜くことにしました。
同様にサポートが手札に2枚以上あると、くいだめで引く枚数が減り、シロナを使うとせっかく手札に貯めた人形が山に戻ってしまうということがありました。
採用候補にあったカードをとりあえず入れてみて、解決になるかを試してみました。
結果は、ポケモンが増えたことによってカビゴン、アブリーでスタートする確率が下がり、1ターン目からのくいだめがしづらくなって、テンポが遅れることによる負けが目立ちました。
また、ダダリン、アイアントに関しては、バトル場に出して使う必要があるため、その分相手のサイド枚数に余裕を持たせる必要ができ、使えるカビゴンの数が減ってしまうということがありました。
ワタシラガ+マリィに対しての付き合い方を変えて、相手が人形を倒してくる場合→スコップでワタシラガを落としに行く、スコップ警戒で倒さない場合→クラハンでワタシラガに貼るエネを枯らす、という方法にしました。
また、バリヤードはフラージェス、フラエッテのどちらかが2枚落ちてしまうことがたまにあるのでそれの解決になってそこそこ使用感が良かったです。
これくらいの段階で、ふしぎなあめを全て抜くことによってフラージェスが手札にかさばることが気になり始め、通信を4枚にしたくなりました。
この頃には当面の目標でもあった三神ザシアンに勝つということは案外容易になりました。
メモに箇条書きしてあるものは、このデッキの欠陥、弱点です。
ここをどう克服するかを考えました。
まず、ナイトウォッチャーに関しては手札を0にするとシャッフルしなくてよくなるという公式からの回答をいただきましたので、プレイで誤魔化すことにしました。
よりそこを考える必要があるなら、トラッシュなどを能動的に行えるカードを採用し、あまりがちなフラージェス、アブリボンラインなどを手札から別の場所に逃すことで対策したいです。
次にベンチ狙撃ですが、パラソルを採用することによって若干の対策は可能ですが、パラソルのついたポケモンを倒して、ワンダーギフトで表が出ないターンにそらのはしらを剥がして攻撃するというプレイをされると解決されてしまうため、割り切りました。
次にグッズロック。雷タイプのデッキなら常に採用候補にあがるクワガノンVのことを指しているのですが、これに関しては未だ対策が思いつきません…
雷はスタジアムが少ないので、セレモニーで山を掘って、きとうし+手帳+セレモニーで毎ターンきとうしを打つという、相手がびびるほど事故り散らかして、くいだめでグッズを引かずフラベベ、フラエッテ、フラージェスと順序よく来ることが前提の超超超お祈りプランしか思いつかないです。
グッズロック意識でデッキパワーを下げることが適切な環境でないと判断して割り切ります。
最後にビクティニ◇。
ビクティニともう一体逃げ1のポケモンを用意し、毎ターン逃げ、手張りを繰り返すことで引いたエネをトラッシュに送り、インフィニティで山札に返すことができます。
まさにインフィニティ。
ただこれは対策がとれました。
これが各問題を考えている時のメモです。
ゴツゴツメットを採用することで、殴ってくるビクティニに20ずつ与えていきます。
ビクティニは◇のためデッキに1枚しか入れられず、トラッシュの代わりにロストゾーンに行くため一度しか使えません。
ゴツゴツメットを入れることでビクティニの行動回数はボスまで考えて5〜6回になるでしょう。
同時期にジャッジマンホイッスルが採用されていますが、これは余裕のある時に手札に確保しておくと、ワンダーギフトで裏が出まくって盤面と手札どちらにも人形がなくなった時に、ワンダーギフトで戻した人形をそのターン中に手札に加えて命を繋ぐことができます(盤面と手札に人形0の時表が1度だけだと、結局次のターンの人形無くなってやばいんだけど)。
ホイッスルにより若干人形を引き込みやすくなったので、三神ザシアンに採用されてるクチートに対する耐性も少し上がりました。
現状はここで止まっています。まだ改善の余地がありそうなので是非みなさんも考えてみてください。
5.使い方
カビゴンでドローしながら、フラージェス3,アブリボン1,人形2を目指して盤面を作ります。
先にアブリボンから進化させてボスされないようにします。
フラージェスまで揃いそうになったら人形を回収していきましょう。
基本的に盤面が揃うまでカビゴンが必要なので、人形が嵩張ったら山札の下に送ってもいいと思います。
盤面がそろったら、人形倒される→ワンダーギフトで人形戻す→手札の人形をベンチに出すをひたすら繰り返して、相手のターンの始めのドローによってLOを狙います。
ワンダーギフトが下振れてもいいように、余裕のある時にホイッスルやスコップ、クラッシュハンマーなどを戻しておいてセレモニーで引いておくといいと思います。
フラージェスラインや人形がサイド落ちした場合は、バリヤードと回収ネットが揃った段階で、パントマイムをして回収ネットでバリヤード回収しましょう。
ここで、ワンダーギフトで戻した大事なカードをサイドに埋めないように気をつけてください。
6.デッキ別の注意点・相性
・三神ザシアン
ワタシラガ+マリィとクチートとフィオネを考えましょう。
常に盤面は埋めておいて、山札を見た時にクラハンとスコップが落ちてないか確認します。
落ちていたらバリヤードで回収します。
・マルヤクデ
きゅうびのいざないがなければ勝てると思います。
・ムゲンダイナ
ガラルマタドガスがなければ勝てると思います。
・ピカチュウVmax
クワガノンがあったら今のところ無理です。
・インテレオンVmax
スタジアムが多いインテレオンをあまり見ないので、はしらで対処可能かと思います。
スタジアムを返しながらアブリボンを倒せるので、アブリーか2体目のアブリボンを用意しておきたいです。
必要なくなったタイミングで回収ネットを使いましょう。
スタジアムはセレモニーから使うと、貼り返すのに相手がスタジアムを切ってくれるかもしれないです。
たまにフィオネがあるので注意。
・ルカメタ
多分楽勝です。
・コズガ
ウッウV、ズガドーンgx、ビクティニ◇を意識しましょう。
できるだけそらのはしらを貼り、バーストgxの分サイドに余裕を持たせ、ビクティニが来そうならゴツメを使いましょう。
・ドラパルトVmax
盤面が揃うかどうかのゲームになると思います。
攻撃までが早いのでかなり怪しいです。
・セキタンザンVmax
マグカルゴgxのマッグバンだけ気をつけましょう。
・ピカゼク
クワガ(ry
・コンボザシアン
ワタシラガが無い三神ザシアンとやるようなものだと思います。
連続して攻撃しづらいので勝てると思います。
・ネギガナイト
未知数。構築があまり世に出ていないので分かりませんが、なんとなく行けそう。
・超ミュウミュウ
ナイトウォッチャー、ベノムシュートに気をつけましょう。
かなり噛み合わないと厳しいと思います。
・炎ミュウミュウ
ベノムシュート、クロスディヴィジョンに気をつけましょう。
超ミュウミュウよりは戦いやすいと思います。
レッドパーフェクションって言い方の方が好き。
7.最後に
カビゴンの情報公開から早い段階でここまで詰められたのは個人的に満足しています。
ただ、クワガノンとドラパルトがひたすらに無理なので、これ以上このデッキに時間を割くのはもったいないと思い、手放す意味も兼ねて記事を書きました。
ここまで読んでいただいた方には申し訳ないのですが、このデッキはジュジュべ&ハチクマンのような能動的にゲームスピードを上げるカードが採用されてないので、相手のプレイ時間まで考慮すると自分のプレイが早くても25分で収まるか怪しいです。
友達を初見殺ししたい時に使っていただくくらいがちょうどいいと思います。
では。
※この記事はあんまり広まると良くないかもしれないので拡散しなくて大丈夫です!
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