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【シティ予選全勝】エンテイオーガポンwithドラゴ【デッキ解説】

割引あり

こんにちは。おとです。

今回は12/7【土】開催のシティリーグで使用した『エンテイオーガポン』についての解説記事です。

12/6に発売された『テラスタルフェス』から「スボミー」「レジギガス」といった強力なカードが登場し、環境が一変しました。

そんな中でもエンテイオーガポンはデッキの構成上スボミーに強く、レジギガスの影響も受けないため、環境に適しています。

今後のシティリーグ、CL大阪に向けて、参考にして頂ければ幸いです。

(嘆きのツイート)


■自己紹介

はじめに簡単な自己紹介から。

主な実績
・2020CL東京 best16
・2023CL京都 best64
・2023CL愛知、宮城、新潟 Day2進出
・2024CL京都 Day2進出
・シティリーグ 優勝

上記の通りの数々の公式大会で入賞してきました。

定期的な記事の投稿も行っており、言語化能力にも自信があります。
ぜひ最後までご覧ください。

今回のデッキの原案は内弁Kさん(@inside_benkei)から頂きました。
素敵なデッキの提供ありがとうございました。

↓内弁Kさんの記事はこちらから↓


■環境考察

今回は環境が激変することが予想されたため、一から考察を行いました。

予想したTier表は下記の通りです。

Tier1
・サーナイト
・ミライドン
Tier2
・ルギア
・ドラパルト
・ガケガニ
・古代バレット
Tier3
・タケルライコ
・ソウブレイズ
・サーフゴー
・テラパゴスリザードン
・レジドラゴ
その他注意デッキ
・カビゴン
・テツノイバラ

明確にスボミーが環境の中心になっています。
これまで環境上位だったリザードン、レジドラゴは展開をグッズに依存している面があるため立ち位置が悪くなり、逆にグッズロックの影響を受けづらい中間進化が強い2進化デッキや後攻1ターン目に準備を済ませてしまうたねポケモン中心のデッキは立ち位置が良くなると考えました。

その他、環境初週はデッキ構築が洗練されていないことが多く、カビゴンやテツノイバラのようなデッキタイプは軽視される傾向にあります。
これらのデッキは環境初週に増えやすいと認識しているため、出来れば取りこぼしたくないと考えていました。


12/7【土】〜12/8【日】のシティリーグの入賞率
引用:ポケカブック
12/7【土】〜12/8【日】のシティリーグのTOP4入賞率
引用:ポケカブック

実際のシティリーグの結果です。

概ね予想の通りですが、ドラパルトが想像よりもルギアのレジギガスを臆せずにシェアを伸ばしたなという印象でした。


■スボミーの理解

新環境を攻略するためにはまず間違いなくスボミーの理解を深めることが必須です。

スボミーに関して、それぞれの要素に分けて考察を説明していきます。


○スボミーを使うデッキとは?

まずはスボミーを使う側の想定をします。

スボミーを使う上で重要なのは下記の3つだと考えました。

  1. 早期(後攻1ターン目)にスボミーをバトル場に出すのが容易い構築であること。

  2. スボミーでグッズロックをして時間を稼ぐ間に強力なアクションの準備を行える構築であること。

  3. 理想の動きが叶わない手札の場合のサブプランとしてグッズロックする活用方法があること。

1.について
エネルギーが自然に多く入るかつほとんどのたねポケモンの逃げるが1であることや、ラティアスexが採用されていることを指します。
具体的な例として、前者はサーナイト、ソウブレイズ、後者はミライドン、ガケガニが挙げられます。
ドラパルトのようにペパーからポフィン+緊急ボードで展開するのも良いでしょう。
これらのデッキはスボミーを用いる再現性が高く、スボミーを使うことを基本のプランに組み込むことが現実的であると言えます。

2.について
スボミーでグッズロックをしている間は10ダメージを与えているだけにすぎず、お互いにサイドレースが進行しないタイミングです。
このタイミングで如何にビッグアクションを行うための準備ができるかが、スボミーを用いる意味になってくると考えています。
具体的な例として、盤面が完成してしまえば一方的な1-2交換のサイドレースを押し付けることができるサーナイトや、高いダメージを出すためにトラッシュにエネルギーを肥やす必要があるソウブレイズ、エネルギーの供給にやや難があるがサイドを取り切るまでの攻撃回数が少なく済むドラパルトなどが挙げられます。
これらはスボミーでグッズロックをする理由があると考えることができます。

3.について
後攻1ターン目からサイド2のポケモンを倒し、2-2-2のサイドプランで勝ち切ることを理想としたデッキタイプはいくつか存在します。
ただ毎回うまくカードが揃うわけではありません。
そこで、一旦スボミーでグッズロックすることでカードを揃える時間を作り、理想のサイドプランに軌道修正していくという使い方ができるというわけです。
相手のバトル場がサイド1のポケモンだった場合も、ベンチのサイド2ポケモンを呼ぶためのカードを引くまでグッズロックで時間を作る使い方ができます。
具体的な例として、ミライドンやガケガニ、タケルライコなんかがこれに該当します。
今回解説するエンテイオーガポンもこの3つ目の要素からスボミーを採用しています。


○スボミーの有効な対策は?

次はスボミーを使われる側の想定をします。

スボミーに対する有効な対策はズバリ、

『スボミーで時間を稼がれないこと』

です。

スボミーを使う側は一様に、スボミーを使えば相手が何もせずに番を返してくれると思って使っています。
つまり、スボミーを使っても相手が動いてくることが分かっている盤面ではスボミーを使いづらくなる、というわけです。

相手にスボミーを使われる前にアタッカーを完成させてしまうのが一番分かりやすい対策でしょう。

ミライドンなんかはこれに該当していて、1ターン目のイキリテイクから盤面を揃えてアタッカーを完成させつつ、ラティアスexによって縛られることもなくなります。

今回解説するエンテイオーガポンも同様に、いやむしろミライドン以上にアタッカーの完成が容易です。

他にもマシマシラの特性【アドレナブレイン】で受けたダメージを返してスボミーを倒すことや、アラブルタケの特性【もうどくふんじん】による毒のダメージでスボミーを倒すことも対策として挙げられます。

中間進化が強力な特性を持っているデッキ(サーナイト、ドラパルト)もグッズロックで止まりづらいため、有効な対策と言えるでしょう。


○スボミー環境で立ち位置が良くなったデッキに強いデッキとは?

いわゆるトップメタというやつです。

スボミー環境で明らかに立ち位置が良くなることが予想される「サーナイト」「ミライドン」に強いデッキは相対的に強化されたと考えることができます。

これに該当するのが、現状では古代バレット程度でしょうか。
(古代バレットとサーナイトの相性関係については議論の余地がありますが…。)

まだ環境初週なので不明瞭な部分は多いですが、確実に環境トップを想定して各人がそれに対するメタを考え始めます。

サーナイトとミライドンは双方に全くデッキの構成が異なるデッキのため、一緒くたに対策することができないのがなんとも今環境の難しさを物語っているように感じますね…。


■エンテイオーガポンの強み・弱み

そもそもエンテイオーガポンというデッキタイプ自体、知る人ぞ知るデッキだと思いますので、まずはその成り立ちから軽く触れていきます。

私が確認する限り、起源はCL東京の4勝0敗の配信卓だと認識しています。


それ以降シティリーグでも結果を残していました。

11/30 シティリーグ 準優勝
11/28 シティリーグ 準優勝


私自身も2ヶ月程前にエンテイオーガポンについて触れていました。


あまり目立った成績はありませんが、CLの配信を観ている人やシティリーグの結果を追っている人は存在を認識しているというデッキタイプでした。


○エンテイオーガポンの強み

まずは強みから話します。

エンテイオーガポンの強みは主に下記の3つです。

  1. 後攻1ターン目のジャッジマンとポケモンを倒すアクションによって相手の序盤の展開を阻害できるため、攻撃するまでにハードルの高い2進化系統のデッキに対して早期からサイド差をつけられる。

  2. たねex軸のデッキに対してかがやくリザードンを押し付けることで、一方的に1-2交換の有利なサイドレースを行える。

  3. しゅんそく、みどりのまい、イキリテイク、リスタートといった優秀なドロー特性によって再現性が高い。

1.について
最近のデッキはペパーからの展開に頼っていることが多く、初手にペパーを持っているかがかなり大事になっています(特に2進化のデッキは)。
ジャッジマンは多くの場合で相手の手札の枚数を減らす作用があり、相手の展開が成功する確率を下げる事ができます。
能動的に手札事故に持ち込む事ができるというわけです。
そして、エンテイVは早期に攻撃する事を可能としており、序盤の事故につけ込んでサイド差を広げるのに適しています。
攻撃という手段によって相手のポケモンをトラッシュすることも、序盤の展開を阻害するのに一役買っています。

2.について
ミライドンやタケルライコなどのたねexを主体としたデッキと対戦する際は基本的に2-2-2のサイドプランを通し合う勝負になります。
そこでかがやくリザードンが大活躍します。
たねexを倒すには申し分ない250ダメージの火力があり、相手は2-2-2を通すために毎回かがやくリザードンを避け続ける必要が出てきます。
エネルギーつけかえによって、相手サイド4枚からでもかがやくリザードンを動かすことができます。
かがやくリザードンを使えるというのは現環境で非常に大きな優位点だと言えます。

3.について
このデッキ、とにかくめちゃくちゃ引けます。
後攻1ターン目にデッキを半分ほど減らすこともしばしば。
この快感はぜひ使って実感して頂きたいです。


○エンテイオーガポンの弱み

続いて弱みについて話します。

エンテイオーガポンの弱みは下記の2つです。

  1. 火力が出づらい。

  2. サイドを複数取る手段が無く、対非エクに弱い。

1.について
たねのV,exポケモン程度であれば届くのですが、Vstar、2進化exを1度の攻撃で倒すことは難しいです。
具体的には、相手のベンチが5体、自分のベンチが8体でようやく280ダメージです。
ルギアVstarはベンチを4匹以下にされると1度の攻撃で倒せません。
ここはミライドンやタケルライコと比較した時に劣っている部分だと感じます。

2.について
サイドを複数取る手段が無いため、対非エクでサイドを取り切るために6回もの攻撃が必要です。
その間に相手には3回攻撃されて2-2-2で捲られてしまいます。
具体的には、対サーナイトで先にサイドを3枚取って残りサイド3-6まで追い詰めたとしても、そこからサーナイト側に3回攻撃されて負けてしまいます。
ジャッジマンで展開を遅らせたとしても、流石にそこまで止まってくれることは珍しいです。
何かしらの対策が必須です。


今回の構築では強みの部分をそのままに、弱みの部分を構築、プレイング面で克服しています。


以降は有料部分になります。

  • 珍しいデッキタイプで周囲を出し抜きたい方

  • レジドラゴを使用した経験がある方

  • 環境初期の想定から適切なデッキ構築、プランニングの組み立てを行うプロセスが知りたい方

におすすめの内容となっています。


ご購読の程、宜しくお願い致します。


■デッキ構築

実際にシティリーグで使用した構築がこちらです。

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