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試食という魔法、解禁

未曾有のウイルス、コロナと、
みんなが上手く折り合いを
つけられるようになってきた、と感じる。

折り合いを付けられている、と感じる
世の中の変化は色々あって、
5類移行を機に
マスクを外してもいいとなった、
とか、
対面授業が増えた、
とか。

けど、私が顕著に感じる
大きな変化がひとつある。

それが"試食"だ。

少し前まで絶対になかったこと。

スーパーに行くと、
お肉が焼かれていたり、
ヨーグルトがカップに入っていたり、
あの光景が私は小さい頃から好きだった。

ひと口おにぎりから始まって、
小さな紙コップに入ったスープ、
焼かれたお肉、
一旦、
普段は飲まない乳酸菌飲料を1口嗜んで、割られたクッキー、
切られたパン。

ほんとにフルコースが味わえる。

普段は食べないものも、
むしろ好きじゃないものも、
なぜかああいうときは食べたくて、
いざ食べてみると
なぜか美味しく感じてしまう、
あの"魔法のひと口"。

魔法にかかって思わず買って、
家で食べると全く別物だったりする。

その魔法も封印されていた約4年間。

最近、それがようやく解禁された。

でも、その解禁もちょっとづつ段階的。

最初は
ひとつひとつ個装にできる
チョコとかクッキーとか。

その次は
ひとつひとつカップにのせて
フォークとかスプーンで食べる
ヨーグルトとか果物とか。

そして、
いよいよ手で食べる
パンとかが出てきた。

先日、スーパーに行ったら
久しぶりのフルコース揃っていた。

ウキウキしながらも、
さすがにあの幼い頃の私とは違う、
と、端から全て手を出すのではなく、
ひとつ飛ばしくらいで進んでいく。

いくつかあのころと同じく、
魔法にかかるものがあった。

躊躇わずにカゴに放り込んでいた
あの頃とは違い、
お財布の中を一旦思い起こしてから、
厳選した魔法の1品をカゴに入れる。

その魔法の品の感想が
気になるところだが、
実はまだ家に眠ったままなのだ。

魔法にかかってしまう
あの頃の私のままなのか、
それとも、
魔法耐性がついた
新しい私なのか。

そろそろ答え合わせをしようと思う。

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