【デザインの現場】イラストレーション_Something About Illustration
独立して、イラストレーターとしても活動しているのですが、まずデザインに使用するイラストについて書いてみたいと思います。(*使用画像は転用禁止となっております)
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下記は、以前お話をさせて頂いた『やえやまファーム』さんにデザインと共にお見せしたイラストとなります。結局は「発酵のイメージ」を直接感じるデザインで「渋くて自然や天然」を表現する為のアナログ的な雰囲気に重きを置くこととなり、上のお写真の商品が出来上がった訳です。
上のイラストだと、爽やかさ、新鮮さなどが伝わるかと思いますが、発酵のイメージをどこに足すかというようなことは、わたしも考えていたので、今のパッケージへの方向転換は問題ないことでした。
この表現は『&premium(アンドプレミアム)』のなかや『BRUTUS(ブルータス)』で見た素晴らしいイラストレーターの方の表現を真似ながら、今風の新しさを感じ取れるようにと作成しています。先程と同じで、実物の食物より鮮やかに色付けをして、新鮮さを出しています。
最後は先程のものに、アナログの線を付けたものです。
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ちょっとだけ、わたしの経歴に触れますと、高校は授業中ずっと友人と喋っていた記憶しかないですが「美術」を専攻し、高2、高3の頃に木炭のデッサンを本格的な絵画教室で学んでいます。専門学校でも基本授業でのデッサンの成績は控えめにいって抜群でした(つまり自慢をしつつ「安心してデザイン頼んでください」と申し上げたいのですね)
でも、デッサンできるからグラフィックデザイナーとして成功するとかは、また別問題かもしれません。できなくても世間が認めるようなデザイナーさんはいます。特にアート系の方はそれでもよい味の方は沢山おられます。それに私も全然まだまだ「のびしろ」のあるデッサン力です。
こちらがデジタルだけで絵の具等のアナログ風に描いた林檎です。
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で、例えばこちらの絵(流鏑馬(やぶさめ)の絵)は細かくトレース(なぞること)し続けるイラストですけど、どんな感じで色の囲いを作っているかをお見せしてみたいと思います。
こちらのデータ(正直こんなトレースしている馬鹿なデザイナーはもういないと思いますけど。今は「ai(エイアイ)」もありますしね)
なんか面白いですよね!
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で、例えば「バナナ」を描くとして、その場(広告・商品など)に合わせてイラストを描くとすると、細かさや表現を考えます。
イチゴでもお作りしてみました。
デザイナーはどの表現が適しているのかを考えながら描いているのですね。
んで、わたしが好きなイラストレーターの安西水丸さんをすこし意識して描いたのが下のバナナです。
安西水丸さんはシルクスクリーンなどで表現しておられて、わたしもそういったアナログの技術を学びたいなぁ、と考えております。アナログとデジタルすこしで表現するのが将来のビジョンです。
で、(他社のデザイナー様のものを拝借させて頂きますが)こちらに小さな細かいドットを付けていったりすると、更に今風に仕上がります。
最近はドットの強弱で透明感とかを出す表現のデザインがかっこいいデザインとしてよく出てきています。
因みに皆さんが見ている広告物など、全部インクの「ドット」の集合体で表現されています。ぎゅうぎゅうの小さなドットを色として認識しているということなんですね(話が長くなりそうなので、ここまでにします)。
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あとは和風的というか切り絵・染め風にするような表現が好きです。
そんなこんながグラフィックデザイナーがイラストを描く場合のちょっとしたお話。
*こちらの記事、スプレッドの画像と一点は拝借した画像(問題がございましたら削除いたします)なのですが、それ以外はモナドデザインの著作物となります。無断使用を禁止しております。悪しからず。
お付き合いいただき、ありがとうございました。