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術前の説明を受けました、総動脈幹遺残症の記録

昨年8/23にこの世に生を受けた我が家の三女。彼女は先天性の心疾患、総動脈幹遺残症を患っています。今はその病の根源のひとつである心臓の血管の修復手術を来週10/22に控えています。そんな彼女と家族の記録を綴るのが本マガジンの役割です。

本日、来週に控える手術に先立って、術前の説明を受けました。

執刀して下さる先生の外来の都合で予定していた時間よりも少し遅れて、手術のリスクを含めた詳しい内容の説明が始まりました。

理解出来た限りを記しておきます。

凛とした感じの女性の執刀医さんは去年の八月に、暫定処置としての量の肺動脈を縛る為の手術も担当してくださった方です。

淡々と、改めて総動脈幹遺残症についての説明を受けて、改善すべき点とそれに対する処置の説明を受けます。総動脈幹遺残症は、簡単に言えば心臓内の血管の異常により、体内に巡る血液の酸素が薄くなるなどの難病です。詳しくはこちらをご覧ください。

三女にとっては去年の手術と同じ場所の胸にメスを入れることになります。一度メスを入れているので癒着が起こっている為、今回は出血が多くなることが予想されるので、輸血が前提になります。

プロセスとしては、心臓内の血管を外し、人工血管を取り付けます。その人工血管には、血流を安定させる為の人工の弁が血管内に設置されています。将来的は成長に応じてこの血管は付け替える必要があります。直径14mmの太さのものが今のところ三女には適していると判断されています。なるべく、心臓にフィットするものの中で、大きなものを現場で選ぶそうです。大きいものの方が、次の手術まで長持ちするので。

また、心室の中隔の欠損に関してはパッチを取り付けます。このパッチに関しては、基本的にずっと使えるものだそうで、とてもありがたいです。

ひょっとして以前、プロジェクトXで紹介されたあの技術でしょうか。聞ける雰囲気でもなかったので、確認はとれてませんでしたが、胸を開く回数が減るので、本人にも家族に有り難い技術です。

(帰宅後、確認してみるとゴアテックスというメーカーさんの商品で、福井県のメーカーさんのものではありませんでした。それでも改めて、そのチャレンジ精神に敬意を表します。)

逆流が認められる弁についても話が及びました。
弁の中にある羽根が通常は3枚なのですが、三女は4枚あるようです。そのうちの小さいものを取り除き、修復を図ります。

また全体的な話として、術中は人工心肺に切り替え、心臓は一旦お薬の力で強制的に睡眠状態にします。三時間くらい心臓を止めている間に、修復作業を終える予定です。

万が一の話ですがお薬が切れた後、心臓が以前のような動きを取れ戻せない時にはまた別の処置が必要になります。

また上述の通り、人工心肺に切り替えることによるリスクの話もありました。血液は自然な力として、固まろうとする性質があります。それを防ぐ為の手は打ちながらの人工心肺機能ではありますが、ごく稀に、術後に脳梗塞などの症状がある事もあるとのことでした。

また、他の考え得るリスクとして、癒着が進んでいる心臓なので、心臓を取り巻く冠動脈が見えにくくなっています。不意に触れてしまう可能性やがあります。また、術中に横隔膜の神経(かなり繊細なもののようです)に触れてしまったとしたら、その後、呼吸が辛くなるので、別途処置が必要など、言い出せばきりがないくらいリスクはあるそうです。

いずれにしても、一旦心臓を止めて、尚且つやる事が多いとても大きな手術だとの話です。

予定では、9:30には手術のお部屋に移動になり、そこから複雑な麻酔などの処置が始まり、本格的な内容が始まるのは11:30頃。スムーズに進んだとしても早くて19時くらいの見込みです。術中の様子次第では、翌朝まで掛かる事も可能性としては考えられます。

手術は外科医の先生が三人体制で行われるので、もし終了の見込みが経てば、そこで先生の一人が説明に来てくださるとのことです。

これらの内容を、リスクを含めて客観的に分かり易く説明して下さいました。

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