第14話 『ふらふらオセロッチ!悪にたちむかえ!』
☆白黒★オセロッチ!
【前回までのお話】
対戦相手のマジメ正一は、対戦前にオセロッチに毒入りジュースを飲ませていた!だいじょうぶかオセロッチ!?こんな状態で闘えるのかよ!?
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第14話 『ふらふらオセロッチ!悪にたちむかえ!』
「くっ・・・。まさか、あのジュースに何か入れたのか!?」
オセロッチは苦悶の表情で呻いた。
「何か?何かって何だい?僕が毒を盛ったとでも?仮にそうだとして、証明できるかい?(笑)」
「く、・・・くそうっ・・・」
オセロッチの視線が歪む・・・。
「そんなことより、さっさと打ってくれないか!?決着をつけようじゃないか!」
オセロッチはオセロを愛する者として、
くやしくてたまらなかった。
どんなことがあっても、
こいつにだけは勝たなくてはならない。
「・・・お前はすでに負けてるのさ。」
オセロッチは平静を装い、声を絞り出した。
「なんだって?」
マジメ正一はピキっとした顔できいた。
「僕は今までたくさんのオセロ打ちと戦ってきた・・・。お前はその誰よりも弱いのさ・・・。」
「なんだとォっ!!!」
マジメ正一のこめかみがぴくぴくと動いた。
オセロッチは吐きそうになりながらも、なんとか耐えた。
そして、すーっと息を吸い込んだ。
「お前みたいな卑怯な奴がッ、一番弱いンだよッッッ!!!」
オセロッチのメガネがキラリと光った。
マジメ正一の顔は紅潮し、怒りに震えている。
バンッとテーブルに手を付き立ち上がった。
「僕は・・・、僕は君みたいな・・・遊びでオセロを打ってる連中とは違うんだ!!僕には金が要るんだ!!どんな手を使っても、勝たなきゃいけないんだよ!!!」
マジメ正一はまっすぐな眼差しでオセロッチの目を見据えた。
その瞳には燃えるような闘志が宿っている。
オセロッチは滝のような汗をかきながらも、
ニヤリと笑った。
そして、
「フン。ようやく真剣な顔つきになったじゃないか・・・!勝負はこれからだ!!!」
と言った。
(つづく)
(毒に負けるな!オセロッチ!!がんば!!!)
次回 ☆白黒★オセロッチ! 第15話『教えてやれ!オセロッチ!オセロ打ちの誇りを!!』
☆白黒★オセロッチ!第1話はコチラから