第24話 『オセロッチをやっつけろ!オッサムとデキダカの深い絆!!』
☆白黒★オセロッチ!
【前回までのお話】
ここはオセロ天空闘技場…。今夜の対戦相手は天才少年博士、葉加瀬デキダカが作った人工知能オッサム!オセロッチは勝てるのか!?
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第24話 『オセロッチをやっつけろ!オッサムとデキダカの深い絆!!』
葉加瀬デキダカは父の言葉を思い出していたーーー
「デキダカ、お前はもうオセロを打つな。お前だけがイギリスの国立オセロアカデミーの試験に落ちた。お前はこの名門葉加瀬家の名に泥を塗ったのだ。これ以上兄さん達の邪魔にならぬよう、オセロとは別の道に進むんだ。いいな?」
ーーー以上、父の言葉を思い出したのだった。
「(僕は落ちこぼれだ・・・でも僕が打てないなら、僕が発明した最高の人工知能オッサムに打たせるんだ!僕が出来ないことでも、オッサムならできるんだッ!)」
デキダカはうつむいていた顔を上げ、拳を握りしめた。
「オッサムがオモチャだと!?オモチャなんかじゃないッ!お前を倒す、最高の人工知能だ!!」
オセロッチはデキダカの言葉を聞き、唇の端をいやらしく吊り上げた。
「はははっ!冗談はよせよ。なあオッサムとやら、お前はかわいそうだよ。せっかくの人工知能も、生みの親がショボいオセロ打ちじゃあ、お前も強くなれねえよな!」
オセロッチは下卑た顔をして言った。
「なんだとおおおッ!!!」
デキダカは激昂して叫んだ。
「オセロなんか辞めて僕のロボットになれよ?算数の宿題をするのに電卓をなくして困ってたんだよ!あーっはっはっはっは(笑)!!」
オセロッチは高らかに嘲笑った。
デキダカの心は憎悪の炎が渦巻いていた。
自分ならいくら馬鹿にされてもかまわない、
でも、丹精込めて生み出したオッサムを馬鹿にされるのは堪えられなかった。
「オッサムを馬鹿にするなあああぁぁぁッ!!!」
デキダカは涙声で訴えた。
すると、
オッサムの人工アイがキュルルルルと音を立てズームした。
「ボッチャンヲ ナカセタナ・・・」
オッサムの機体が、ゆっくりとオレンジ色に染まる・・・。
「オセロッチ アナタヲ ユルサナイ」
機械の瞳が、オセロッチの瞳を射貫く。
「は!許さないならどうするんだ!?悔しかったら勝ってみせろよ!!ポンコツオモチャ!!」
オセロッチはニタニタと下卑た笑いを顔に貼り付けている。
「イワレナクテモ カッテヤル」
オッサムは毅然として言い放った。
「勝てーッ!!勝つんだッ!!オッサムー!!!」
葉加瀬デキダカが鼻水を流しながら叫んだ。
「ボッチャンヲ ナカセル ヤツ ハ・・・ゼッタイニ、許サナイッッッ!!!」
オッサムのハードディスクが限界を超えて輪るッ!!!
(つづく)
☆白黒★オセロッチ! 次回 第25話 『頭脳勝負だオセロッチ!人工知能に勝る知恵!!』
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