第20話 『事件解決オセロッチ!!クラスの平和を守るんだ!!』
☆白黒★オセロッチ!
【前回までのお話】
オセロッチ達が通うカモメ第3小学校の6年3組で、ボールペンの盗難事件!?オセロッチには犯人がわかっていた!それは誰だ!?
前回
第20話 『事件解決オセロッチ!!クラスの平和を守るんだ!!』
「お、オイラが犯人!?バカなこと言うなでやんす!!!」
クラスのみんなが、ミジンコに注目している。
そう、オセロッチが犯人として名前を告げたのは、
ミジンコだったのだ!
「た、確かにオイラはナルキが体育を途中で抜けることがわかっていたでやんす・・・。」
ミジンコの額から汗が流れる。
「でも、それとオイラがボールペンを盗んだこととは関係ないでやんす!!!」
「いんや。犯人はきみだよ。なぜなら、あのガムは君のガムだからだ。」
オセロッチが眼鏡をキラリと光らせながら言った。
「そんなのなんでわかるでやんすか!!!」
「わかるさ。今からきみのポケットの中を見せてもらえればね。」
「!!!!」
「天井に貼りついてるガムと、同じガムが、さっきからしきりに気にしているきみのポケットから出てこなければ、きみは犯人じゃないだろうな。」
「くっ・・・」
ミジンコは膝から崩れ落ちた。
ぽた、ぽたと、床に涙の粒が落ちていく。
「オイラは・・・、シシ丸が嫌いだったでやんす・・・。」
「!?」
ハッとするシシ丸とみんな。
「乱暴でわがままで、大嫌いだったでやんす。そんで、オイラより金持ちでイケメンなナルキも嫌いだったでやんす。だから二人が困ればいいと思ったでやんす・・・、あのボールペンが、シシ丸の死んだ父ちゃんがくれた宝物だってことも知ってたでやんす・・・。オイラは最低でやんす」
「ミジンコぉぉぉぉッ!!!!」
シシ丸が大声で叫んだ。
すると、倒れていたナルキが起き上がってきた。
「ハハっ。やったのは僕だよ。僕が犯人さ。」
ナルキがおどけて言った。
「シシ丸くんをこらしめてやろうとしたイタズラさ!ミジンコ君はぼくをかばってこんな嘘をついているのさ!」
ミジンコは嗚咽をもらしながら泣いている。
「もういいんだよミジンコ君、きみはやさしいなあ」
「ミジンコおおおお!!!!」
シシ丸が吠えた。
「俺は・・・俺は・・・お前だけは本当の友達だと思ってたんだ・・・」
「「「!?」」」
ハッとするみんな。
「ミジンコ・・・俺が悪かったぜ・・・心を入れ替えて・・・優しくなるから・・・また友達になってくれよおおおぉぉぉ!!!」
涙と鼻水を垂らしながら、シシ丸は泣いていた。
クラスのみんなからもすすり泣く声が聞こえる。
「あ、アニキ~~ッ!!オイラが悪かったでやんすぅ~!!」
抱き合うシシ丸とミジンコ
クラスのみんなが拍手喝采する
「これで一件落着だな!」
ナルキが白い歯を見せて笑った。
クラス中にあたたかい空気が満ちていく。
「まったく・・・世話が焼けるぜ!」
オセロッチはメガネをきらりと光らせた。
「今回の事件も、白黒つけたぜ!!」
どんな事件にも白黒つける!名探偵オセロッチ、今度は君の街に現れるかもよ!
(つづく)
☆白黒★オセロッチ! 次回 第21話 『ユメちゃんがモッテモテ!?どーすんだよ!オセロッチ!?』
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