第27話 『すみに置けないゾ!オセロッチ!まさかのモテ期到来か!?』
☆白黒★オセロッチ!
【前回までのお話】
オセロッチ達のクラスに昔の栗山千明様みたいな超美人な転校生、渚沢アカネがやって来た!オセロッチは仲良くなれるのか!?
前回
第27話 『すみに置けないゾ!オセロッチ!まさかのモテ期到来か!?』
転校生、渚沢アカネは卓越した美貌を持ちながらもその飾らない性格や素朴な人柄で、誰からも好かれる人気者になっていった。"第三小のトルネード”の異名を持つ女帝、ドネリーまでもアカネには猫撫で声で話しかけた。あの稀代のイジメっ子であるドネリーまでもがである。
そんな6年3組には活気があふれていた。
「昨日なんか8ターンで倒したのに仲間にならなかったんだ!ぼくのカセットだけ不良品なのかな!?」
「あのねオセロッチ…それガセネタだよ…。エスタークは仲間にならないんだよ。」
「そんなはずないよ!カズくんとケンヤくんが仲間になるって言ってたぞ!」
給食終わりの昼休みにオセロッチとユメちゃんはゲームの話をしていた。
「カズくんとケンヤくんは中学生でしょ?オセロッチをからかって遊んでるんだよ。」
そこへアカネがやって来た。
「話に割り込んでゴメンね!ねえオセロッチくん!今日の放課後ヒマ?」
オセロッチはアカネを見るなり顔が赤くなった。
「べ、別に…今日はなんも予定無いけど…?」
「(いつも無いくせに!)」
ユメちゃんは心の中でツッコんだ。
アカネの顔がぱああああっと明るくなった。
「よかった!あたしね、新しい運動靴を買いにシューズステーショントミヤマに行きたいんだけど、よかったらオセロッチくんも一緒に来てくれない?」
オセロッチは嬉しさを隠しきれず笑みが漏れていた。
「な、なんで僕が?僕は別にトミヤマに用は無いんだけど…」
「(どうせ行くんだからもったいつけるなよ!)」
ユメちゃんは心の中でツッコんだ。
「男の子の意見も聞きながら選びたいし、それに女子一人で行くのも怖いから男の子について来てほしいんだ!」
オセロッチはもはやニマニマが止まらない。
「ちぇっ仕方ないなあ。ついて行ってあげるよ。」
オセロッチはしゃーなしを装っている。
「やったあ!ありがとう!オセロッチくん!」
アカネは飛び上がって喜んだ。
「あのさ、余計なお世話だけど、それならオセロッチよりもシシ丸とかナルキくんのほうがいいんじゃない?どう見たってオセロッチじゃ頼りにならないじゃん。」
ユメちゃんは少しおもしろくなさそうに言った。
オセロッチはキッとユメちゃんを睨んだ。
「そんなことないよ!オセロッチくんは頼もしいよ!」
と、そこへなぜかミジンコがやって来た。
「トミヤマに行くでやんすか??それならオイラも一緒に行きたいでやんす!ちょうどスニーカーに穴が空いて困ってたでやんす!」
「そっか!じゃあミジンコくんも一緒に行こう!」
今度はオセロッチがおもしろくなさそうな顔をしている。
「ねえユメ子ちゃんも来ない?大勢で行くほうが楽しそうだし!」
「あ、あたしは・・・。」
ユメちゃんはどうしようか迷った。
ここ最近、アカネが転校して来てオセロッチの隣の席に座るようになってから、どうも心が落ち着かないのだ。
何かが心をざわつかせる。
その何かの正体が何なのか、
今のユメちゃんにはわからなかった。
(つづく)
☆白黒★オセロッチ! 次回 第28話『みんなで行こうシューズステーショントミヤマ!オセロッチがウッキウキ!?』
☆白黒★オセロッチ! 第1話はコチラから
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