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第46話『捜索隊長だオセロッチ!!モジャよ!無事でいてくれよ!』

      ☆白黒★オセロッチ!



【前回までのお話】
ユメちゃん家のモジャがいなくなった!
オセロッチは捜索隊を結成し、モジャ探しをはじめた!

前回


第46話『捜索隊長だオセロッチ!!モジャよ!無事でいてくれよ!』

捜索本隊は1時間かけて各持ち場を捜索したが、モジャ発見には至らなかった。
2隊は収穫なしで帰投したが、本部ではミジンコが獅子奮迅の働きぶりを発揮していた。

なんと頼もしい援軍を確保してくれていたのだ。
1組のゴヌ蔵一味と、榊原サッカー少年団だ。

ゴヌ蔵といえば1組が誇る豪傑、“ 兜割りのゴヌ蔵 ”であり、ケンカ番長シシ丸とは敵対関係にある。しかし情に厚いゴヌ蔵はその配下の5年生達を10人引き連れて駆けつけてくれたのだった。

榊原サッカー少年団は早朝練が終わり、これからなんかして遊ぼうかと話していた際にミジンコからの報をきき、馳せ参じてくれた。ユメちゃんにご執心の小谷ショウヘイも中に混じっている。


「こんなにたくさんの人が来てくれて本当に感謝してます!!あたしの大切なモジャを一緒に探してください!!」

ユメちゃんは本部に勢揃いした援軍含む捜索隊に向かって改めて感謝の言葉を口にした。


「「「おーーーっ!!!」」」




「それじゃあ作戦会議を開く。シシ丸、ゴヌ蔵、ミジンコ、ユメちゃん、あと榊原サッカー少年団のキャプテンも来てくれ。」


捜索隊隊長オセロッチは幹部を招集した。


「これから隊を3つに分ける。まずはゴヌ蔵一味。君たちは住良木山団地を任せたい。」

「えぇーっ!!あの超巨大団地でやんすか??」

住良木山団地とはオセロッチ達の地域では有名なマンモス団地である。団地の中には公園や広場、ゴミ捨て場などがあり、犬や猫が隠れるにはうってつけの場所なのだ。


「相わかった。このゴヌ蔵一味が必ずやワン公をみつけてやろう。ユメ子とやら、期待して待つがいい。」


「ありがとう!ゴヌ蔵くん!!」


「それから榊原サッカー少年団には、平松通り一帯を任せたい。」

平松通りとは大きな道路でたくさんの店が軒を連ねている。細い路地がたくさんあり、ここもよく犬や猫が集まっている。

「ああいいよ。あのへんは僕達もよく行くからね。」

「ありがとう!キャプテン!!」



「そしてシシ丸はユメちゃんとコナベっちを連れて新家をあたってくれ。」


「新家ってこのへんじゃねえか!もうこんなところにはいねえだろ!?」


「いや、こういうときは灯台下暗しが1番多いんだよ。地元に詳しい君たちにここを任せたい。」


「そっか、わかったぜ!!」


「ミジンコは引き続きテレアポを続けてくれ!僕はこの本部に残るから、各隊少しでも収穫があれば、本部に伝令を飛ばしてくれ!!僕たちの捜査網で、必ずモジャを炙り出すッッッ!!!!!」


「「「おおおーーーーーっ!!!!」」」


各隊が持ち場へ散っていき、本部にはミジンコとオセロッチだけになった。


「なあオセロッチ、オイラ気になってることがあるんだけど・・・。」
恐る恐る話しかけるミジンコ。


「なんだ?」
広げられた地図を睨みながら憮然と返事をするオセロッチ。


「ユメ子の前じゃ絶対に言えないことでやんすけど……、オセロッチも気づいてるでやんすやろ?」



「……連続殺犬事件のことか?」

「そうでやんす……。」

連続殺犬事件とは、1年ほど前にオセロッチ達が住むカモメ市で起こった不可解な事件のことだ。
飼い犬がさらわれて遺体で見つかったのだ。
それが1ヶ月おきに2件起きたのである。犯人はまだ捕まっていない……。


「もしかして……モジャもさらわれてたりして……。」

二人の間に気まずい沈黙の時間が流れた。

「……今はとにかく捜そう。引き続き電話をかけて協力者を募ってくれ……。」



「わ、わかったでやんす……。」



連続殺犬事件……。
もちろんオセロッチも嫌な考えが頭をよぎっていた。

とにかく今は探すしかない。
モジャよ!無事でいてくれよ!!

(つづく)







☆白黒★オセロッチ! 次回 2022年2月13日更新!



☆白黒★オセロッチ! 第1話はコチラから


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