お坊さんの体調管理法
今回のよもやまTalkでは、大日山神崎寺の金澤真勝住職に「体調管理」をテーマにお話を伺ってきました。
まず初めに、住職から一つの問いが投げ掛けられました。
「あなたの身体は誰のものですか?」
ほとんどの人にとって、自分の身体は自分のものであるという至極当たり前の認識が存在すると思います。
しかしながら、お坊さんの世界、すなわち仏教の世界ではその当たり前とは少し変わった考え方をするようです。
その少し変わった考え方とは、人の身体は旅衣であるという考え方です。
旅衣とは仮の世を生きるための着物のことです。
そうです、私たちが生きているこの世の中は仮の世であるというのです。
仮の世を生きるために一時的に着ている借り物が、私たちの身体であるのです。
借り物であるのであれば、いつかお返しすることが前提となるので、雑に扱うことなどは言語道断です。
自分の身体を大事に扱うことは義務なのです。
そのような考え方が根底にあると、謙虚な姿勢で自分の身体と向き合うことが出来るようになります。
ただ人間ですから、たまには暴飲暴食や夜更かしをしてしまうこともあると思います。
住職は、人間にはこういう時も必要で、自分を責めすぎないことが大切であると説かれていました。
体調管理をする上では、自分の身体に対しての謙虚かつ寛容な姿勢が重要なのかもしれません。